最近、ブラウザ上で動作するアバターコミュニティーの記事を目にします。



セカンドライフの登場でネットの世界が新しいフェーズに入ったという機運が高まりましたが、一部のネットリテラシーの高いユーザーと一部の企業のみが盛り上がったものでした(今も盛り上がっているかもしれませんが・・・)。


正直、高スペックのPCでなければ動作しないというのは、アバターコミュニティーをコモディティ化するには厳しいもだと思います。そんな背景の中で、ブラウザ上で動作するアバターコミュニティーは、大変な進歩だと思います。





国内のトレンドについては、インターネット白書2008に記載されていました。


ダレッドワールド : http://dwpc.jp/
ロックマン、鬼武者などのゲームプロデューサーがプロデュースセカンドライフのように何したらよいかわからない?という部分にゲーム的なエッセンス、イベント盛り込むことで解決策を提示


meet-me : http://www.meet-me.jp/
地図データを元に東京の町並みを再現。東京タワー、渋谷のハチ前、六本木ヒルズなど


ViZiMO : http://vizimo.jp/
SNS的な要素を組み合わせたサービス。


ai sp@ce  : http://ai-sp.jp/home.html
特化型のメタバース。美少女コンテンツの世界観を再現。


それ以外にも、子供向けのメタバースとしてClub Penguin、BarbirGirls、Hello Kitty Onlineなど。2007年-2008年で11以上のサービスが立ち上がっているようです。


現在、試運転中のニコッとタウン(http://www.nicotto.jp/ )は、スクエニが本格的に参戦したアバターコミュニティーですね。




これら、最近の国内のアバターコミュニティーを見ると、2つの特徴が見えてきます。


■非リアルタイム型のコミュニケーション(SNS的な要素)を機能的に取り込んでいる

日本人がセカンドライフをやって感じるのは、同時にログインしているユーザーが少ないがゆえにリアルテイムコミュニケーションが全く機能したいということです。


そんな背景の中で、掲示板やメッセージなどのリアルタイムにログインしていなくてもコミュニケーションを取れる機能を織り込んでいます。




■とにかくカジュアルゲームはマスト

オンラインゲームから始まったアバターコミュニティーでは、ゲームがあるのは当たり前ですが。最近のアバターコミュニティーではカジュアルゲームはマストですね。


大富豪や得点を競うものだったり、誰でも簡単にできるゲームがあることで、ユーザー同士のコミュニケーションのきっかけにもなります。






海外でのトレンド を見てみると、


「Barbie Girls」が最初の60日で300万ユーザーを獲得、さらに毎日5万人の割合で成長を続けている。

他のバーチャルワールドの例と比較してみると、Second Lifeが100万人の登録ユーザーを獲得するのに3年かかっている。


<中略>

バーチャルワールドは競争の激しい分野だというのは言うまでもない。ライバルには、Cyworld、Zwinktopia、Stardoll、Haboo Hotel、Web Kinz、Club Penguin、Gaia Online、Neopetsなどがある。

毎日、5万人の割合で増えているサービスがあるのには、正直びっくりです(^▽^;)


ただ、単純にアバターを用意して、バーチャルワールド(メタバース)でリアルタイムコミュニケーションを楽しむというのは、少し前のサービスなのかもしれません。



そのヒントになるのが、先日GoogleがリリースしたLively。

この画像は、Lively内でlionbabyがとあるお部屋を散策中のキャプチャ


Livelyは、部屋内のテレビにYouTubeの動画を貼り付けられたりできます。また、Vivatyでは、それぞれのシーンや部屋のアイテム自身にURLがマッピングされているようです。


少し大げさな言い回しかもしれませんが、”既存のWebコンテンツやサービスとの連携”というのが、ヒントになる気がします。



■既存のWebコンテンツやサービスとの連携
ニコニコ動画のように動画共有+掲示板というシンプルなサービスを組み合わせたことで、新たな価値が生み出されました。


同様に、アバターコミュニティーの中に、既存のWebコンテンツやサービスを組み合わせすることで、新たな価値を提供できるような気がしています。


加えて、


既存のWebサービスの中にアバターコミュニティーの一片を触れることができ、アバターコミュニティーの中で既存のWebサービスを触れることができることで、アバターコミュニティーのコモディティが加速しそうな気がしています。


日本のゲーム開発に関するノウハウはすごいものです。これから先のアバターコミュニティーがどのように進化するか?非常に興味深いです。



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http://www.j-cast.com/2008/07/10023336.html


Vivatyがブラウザ上での3Dを実現。まずはAIMとFacebookから
http://jp.techcrunch.com/archives/20080708vivaty-brings-the-3d-web-to-your-browser-starting-with-aim-and-facebook/


またまたブラウザベースのバーチャルワールドが誕生 - Electric Sheep CompanyがWebFlockを発表
http://jp.techcrunch.com/archives/20080717more-browser-based-virtual-worlds-the-electric-sheep-company-releases-webflock/


“廃れない”仮想空間、ゲームとアバターで作る 「ニコッとタウン」

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0808/26/news118.html