LINX’S 休止 | リンクスプロデュース「 #春のメビウス祭り 」

LINX’S 休止

「LINX’S 休止」


2015年5月予定しておりました『演劇ソリッドアトラクションLINX'S』

私、石田1967一身上の都合により休止させて頂きます!



その理由は幾つも挙げられる。

大きくは、よっつ。


ひとつめは体力の低下。

48歳という年齢は、無茶をし続けるには困難になりつつある。

またメンテナンスが必要な時期でもある。

歯(差し歯が取れ、虫歯があるから)、腰(腰骨を折った事があるから)、膝(不定期に起こる鈍痛)、眼球疲労、指の痺れ、肩のこり、偏頭痛、腰骨の矯正、他。


ふたつめは広げ過ぎた「好き」。

嘘ではない。好きなのは嘘ではない。

だが時間が距離が、お金が・・・の問題で動けない事が多々ある。

連絡不精もあるのだが、メールひとつ返すのも億劫になる。

それでも、そのことが悪い事だという認識もあるのだが、

結果、返せてない手紙、メール、電話が連なり、負の連鎖へと繋がってゆく。

自分の不甲斐なさではあるのだが、自分の余裕がなくなる原因はこれが大きいことも知っている。

申し訳なさでいっぱいになる。


みっつめは家族。

睡眠以外は、仕事中もだし、仕事が終わってからの時間は全て捧げたし、休みの日は必ず観劇だけでその日を終える。

家族とは一緒に住んでいるのに距離が生まれ、ギスギスして、

大事にしなくてはいけない人を、極限まで疎かにしている。

ダメである。ゆっくりとした時間を共有しなくてはいけないのだ。

その為に僕は生きていたのだから。


よっつめは親。

僕の両親は健在である。

二人で喫茶店をこなしている。

だが、もう既に体力の限界になっているのだ。

昭和8年、10年生まれ・・・

それはそうである。

また大きな声では言えないが少しそのケもある。

僕は長男だし、そこは弟に全て頼るというのは無理だ。

そればかりではない。

ここまで自由にしてきて、親を疎かにしているという強烈な自覚は在った。

だがそれは「大丈夫だろう」という緩やかな発想の中の話だ。

親に会うのは盆と正月のみ、

いや忙しければ正月のみになる事もあったりした。

親はいつも電話をしてくる。

そして元気な声を聞かせろと何度も言われていた。

だがそうした交流もままならず、時間だけは過ぎ、

それは僕の親に「老い」という時間を与えたもうた。

当たり前のことだが、当たり前だ。



以上の事を、つらつらと書き出するに、

僕は自分の快楽、つまり大好きなものの為だけに時間を費やし過ぎている。

いや、

それは人間として生きてゆくのに、

とても必要不可欠な要素である。

だが、

それが過ぎたると、

まさに負の連鎖が起こってしまうのである。


どこかで止めなくては・・・・・

一旦、リセットをしなくては色んなモノがもたないのである。


色んな人から何度も何度も、何度も何度もアドバイスを貰っていた。

LINX’S をするのは1年に一度とか、

ちょっと休んだ方がいい・・・

そんな話を本当に本当によく聞いた。

だが僕は聞く耳を持たなかった。

何故なら僕はしたい事が山ほど在ったからである。

しかしそうしたオバケ公演を2009年から2014年まで5年間走り続けた。

その結果、色んなモノがたわんでしまった。

間延びしてしまった。

上手くいかなくなってしまった。

だからここは決断が必要な時期なのだ。


そんな事もあり一旦、休止と僕は決めた。


今回、KING&HEAVY さんのプロデューサーをしてよく分かった。

全ての公演には責任がついて回る。

そうした覚悟がなければ関わってはいけないのだ。

いや勿論、今回の公演には相当の覚悟を持って臨んだし、

またそれを上回る喜びもあった。

だがやはり時間も存分に費やした。

だからこのタイミングだと思い、

公演の二日目に上記のツイートをした。


思ってもみない方から連絡を頂いたり、

またまだ知らない方も多数おられたりと反応は様々である。

しかし僕は止めるつもりはない。

ただセーブをしようと目論んでいるだけなのである。

「演劇」の比重を落とすというだけだ。

まだそれでも関わりたいのだ。


同時進行で上記の事を成し遂げていこうというのだ。

つまり疎かにしていた事を、

少しづつこなしていこう宣言なのである。

だからまだ劇場界隈でうろうろとしている事だろう。


まだどうなるとも決まってはいないのだから。

ただ選択肢は山のようにある。


転職、引越し、それらもどうなるのか不明のままだ。

だがそうした可能性も覚悟した休止である事を皆様には知って欲しい。

そんな思いをここに記しておこうと思った。


それでも揺るぎない思いの中にあるのは、

間違いなく、


「演劇LOVE」



また復活できる事を願い、

その時は、どうぞよろしくです!






平成27年3月4日

LINX’S

石田1967