お~でぃお的春のめざめ(その2) Victor(日本ビクター) XL-Z531 | B級お~でぃお色ざんげ (旧 B級お~でぃお珍道中)

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わたくしを通り過ぎた、お~でぃお機材(中古ばっかり)たち(笑)


CDS-999様 の、誘惑に深く溺れていたら、
十個も受けた大学の、「九つ」までを滑り落ち。。。
※9尽くしの呪い?


どうにか一つ引っかけて、胸なでおろしたわたくしは、
たまった鬱憤晴らさんとして、さっそくショップの行脚を始め、
でも群れをなす単品コンポの、奏でる音に触れたが早々、
憂いに染まってしまったのです。



どうして、うちの「こんぽ」の音は、
高いほうが「丸まっちい」のじゃろう。。。



所詮「みにこん」である以上、それは当然の話であって、
されど「あんぷ」と「すぴーかー
」には、ひとかたならぬ思い入れがあり、
おのずとCDぷれーやーへと、その矛先が向かった次第。
当時は既に陳腐化していた、「4倍おーばーさんぷりんぐ」の、
でじたるフィルターだということも、疑いの目が向いた理由で、
そこで白羽の矢を立てたのは、デビュー間もなき「1びっとDAC」、
中でも評価が飛びぬけていた、このひとの姿だったのです。


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バイトで稼いだ金を握り締め、お茶の水の某老舗しょっぷへ、

再度出向いたはその半年後。

ちょうど期末のセールとやらで、定価598のこのひとを、
4万円を僅かに切った、破格の値段で手中に収め、


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これこそまさに最先端の、技術だ音だと言わんばかりの、
他では見れない「がんめたる」色の、ガタイもさすがに堂々として、
えらいセンセが揃って褒めてる、「絶品」の音はいかばかりか?と、
Playボタンを押してみたらば、




特に木管の独奏だったり、アカペラなんかを聴いたとき、

柔らかくかつスッキリとして、優しく耳に囁くような、

ブレスの掠れの艶かしさや、滑らかに踊る抑揚の、

そんな表現はこのひとの、独壇場でありました

※さすがに今となっては寄る年波にかないませんがのぉ



でも、


な~~~んか、腰が入らないのぉ。。。



と、

思いもかけず湧き出てしまった、ポジティブと言えぬ感情を、

縊り殺すのにも、苦労したのです。
※だってなけなしの銭叩いたのによぉ。。



それは往時の「1びっと」ならば、宿命的に持っていた、
弱点だったに違いなく、その「柳腰」を逆手に取って、

羽二重の如くたゆたう音に、仕立てた機械もあった中では、

このひとの音の厚みは確かに、健闘していた部類なのでしょう。


しかし極めて低い音域の、腹の据わった「手ごたえ」などは、

むしろ999様のほうがしっかり聞かせてくれたようなのです。

※ まぁ当時はまともなセッティングしてなかったので、余計に腑抜けとったのでしょうなぁ



。。。で、このとき覚えた疑問と混乱、すなわち、

大手雑誌の評価であるなら、嘘など微塵もないはずと、

若さが故の純粋無垢な、思いが揺らいだその瞬間こそ、

現在に至る珍道中の、始まりだったに違いなく、


爾来二十有余年、数多の機材が通り過ぎる中、
このひとが生き永らえた訳は、美質を認めるその一方で


“ひとの言うことは鵜呑みにできん!!!”


という、

自らへの戒めのためでも、あったりするのです。