南青山の路地裏にある店のことです。



外壁を見て、これから作るのかなと思っていません?
いえいえ、こういうデザインです。

「どうぞお茶でも」
入り口で、店員さんが微笑んでいます。
その人なつっこい笑顔に誘われ、二階に上がっていくと、中国茶の香りが漂っています。


お客さんたちが木のテーブルを囲んで、パイナップルケーキを召し上がっています。

「三階へどうぞ」
かわいい店員さんに連れられ、私たち四人家族が一回り小さい木のテーブルを独占しました。
名札に「陳○○」と書いてあるので、娘達は「妳好!謝謝!」と中国語で挨拶しました。


店員さんが降りる後、下の娘がお手洗いを借りました。
席に戻ると、興奮気味に、
「トイレはすっごくお洒落!
洗面台がなんと一枚の木でできているのよ」

まもなく、パイナップルケーキが高山茶と一緒に運ばれてきました。餡がたっぷり入って濃厚な味でした。

なりよりも、木の網越しで青空を眺める私たちは、まるで巨大なパイナップルの中にいる気分。耳を澄ますと、波の音が聞こえてくる~ような~不思議な空間。

首をかしげて、娘が聞いた。

「私たちは何しに来たの?なぜ、注文してもないのに、ここで食べているの?」

たしかに!

店というよりも家に帰ったようなところです。
でも、ここは間違いなくお店です。その名は・・・