2日目は比叡山に。
大津から電車で坂本についた。比叡山のふもとにも美しい寺がある。

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ロープウエイで山に登ると、鐘の音が響いてくる。
ふっと思った。
道が整備されたけれども、森や鐘の音は、円仁の時代と同じだろう。
10年も暮らして帰国した円仁は、長安の夢をときどき見るのではないか。

もっと現実的に考えると、比叡山・延暦寺の特徴は、仏教の大学になっているところだ。
天台宗に限らず、浄土宗の法然、浄土真宗の親鸞、禅宗の栄西・道元、日蓮宗の日蓮などさまざまな高僧を輩出した。

オープン的な精神風土も必要だが、整備された教育制度もとても大事なのではないか。
そういう意味で、外国でたくさん見てきた円仁の役割は極めて大きいと考えられる。

はずれのところに、法然堂があり、さらにくだっていくと、こういう道がある。


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観光客がいない道は、だんだん険しくなり、やっと「塔」(高僧の位牌)がたくさん見えた。


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一番の奥には、慈覚大師・円仁の「塔」がある。


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なぜここにあるのが、天台宗一代目の最澄ではなく、円仁だったのか。
やはり、組織にとって、円仁の存在は大きかったのだろう。

円仁のことを考えながら、脇道で山をくだった。

お城のまわりは城下町と言うが、寺のまわりは門前町と言う。
こういう美しい風景のところである。

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(続き)