前回、に登場してもらった。

は「~になった」「~になる」。


他20岁了。   彼は20才になった。
了。      暑くなった。温まった。
人多了。     人が増えた。
他想学中文了。  彼は中国語を勉強したくなった。

他不学中文了。  彼は中国語を勉強しなくなった。
             (中国語の勉強をやめた)
別笑。          笑わないで。 
別笑了。         もう笑わないで。(笑わない状態になって)

该结婚。         結婚すべき。
该结婚了。        もう結婚する年だ。(結婚すべきとなった)

以上のように、まず「了=~になった。~になる」で直訳して、
それから自然な日本語に直せばいい。

しかし、不思議なことに、多くの方はこの点が覚えられないようだ。
「~になる」と言われると、「成」「当」などの言葉が浮かぶ。
なぜ覚えられないか、私にとっては、大きな謎のひとつである。

おそらく、了を見たら、最初の連想は「過去」
(前回に書いたように、これはない)。
そして、了を見たら、「完了」と連想するのだろう。
(多くの参考書では、完了が強調されている)

しかし、次回で次のことを説明する:

動作の開始も、完了も、変化の一種である。
したがって、
了には、完了を表す「了」と、変化を表す「了」と二つの「了」があるという説は
論理に反している。

次回は、変化の特例としての完了を表す了を取り上げます。

拙著『つながる中国語文法』の中で、「了」について詳しく書いています。
ご参考になればと思います。




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