というわけで、去年観た映画をつれづれに振り返ってみます。

といっても、去年は結構観た映画は少なかったかも。


まず、去年に入ってから最初に観た映画は……と、手元のメモを見てみると

『ブレイキングニュース』

これは、「『踊る大走査線』をジョニー・トーが撮るとこうなる!」みたいな。

追うものと追われるもののつかの間の友情があったり、現場を理解しない上司との確執があったり、向上心あふれる女性指揮官が暴走気味だったりと、なかなかありがちですけど見せ方がやっぱりうまい。

香港映画はポリスアクション得意ですらねー。

っていうか、ジョニー・トーがうまいのでしょうね。

見せ場もいろいろありましたけど、やっぱり冒頭の長回しのシーンが印象的でしたねぇ。


あ、去年は刑事物って、これと『ヅラ刑事』しか観てないかも。

全っ然方向性違いますけどねw

あ、『インサイドマン』も、一応刑事物になるのかな?……ちょっと違う気もしますね。

『ヅラ刑事』は、もう、言うことないくらい私は好きなんですけど。

河崎作品はぶれなくていいですね。

そういえば去年は『コアラ課長』『日本以外全部沈没』も公開されてますね……作るの早いなぁ。

これからさらにそれらを上回る作品を期待しております。

(そういえば本家『日本沈没』は観てないやw)


去年は、その河崎作品を支え続けた実相寺昭雄監督が亡くなった年でもありました。

ご冥福をお祈り申し上げます。

今度公開されるオムニバス映画『ユメ十夜』が遺作、と言うことになるでしょうか。

最後に私が劇場で観た実相寺作品は「乱歩地獄」でしたが、この人もぶれない人でしたねぇ。

ぶれなさ過ぎて『姑獲鳥の夏』はあんなでしたけどねw


そうそう、ミステリーつながりで、『犬神家の一族』が30年ぶりにリメイクされましたね。

同じ市川崑監督で、ストーリーも同じで、主人公金田一も石坂浩二で。

でも全然古さを感じさせないのはすごいですね。

ラストシーンは……正直私は旧作のほうが好きだったりしますが、でも30年ぶりのリメイクであることを踏まえてのあのセリフだと思うと、なかなか感慨深いものがあります。

崑監督は、まだまだ元気なようです。すごい。


邦画の話が続いているので、洋画の話もしてみましょう。

現在公開中の『007』で新しいボンドになったダニエル・クレイグが主演した犯罪映画『レイヤーケーキ』も公開されてました。

でも、うーん、今ひとつだったかな……。

これだったら、同時期に公開になったメキシコ映画『カクタス・ジャック』の方がお勧めです。

なんというか、メキシカンパワー炸裂!な、おバカなノンストップノワールコメディ。

まあ、勢いのみ、と言う気がしないでもなかったですが、そこもまたよし。

あ、『カジノロワイヤル』は面白かったですよ。


あと、なんだかんだでイーストウッドの2部作は大いに話題になりましたね。

日本人としては『硫黄島からの手紙』のほうが、やっぱり共感できるかなぁ……。

もちろん『父親たちの星条旗』も良かったですが。

そういえば、去年も戦争をテーマにした映画がいろいろありましたね。

『戦場のアリア』『ホテル・ルワンダ』や『白バラの祈り』。

コメディで言えば、『ククーシュカ』もそうかな?

全体的に、戦場の悲惨さよりも、より広い視点から戦争の愚かしさを訴えているような気がします。

あと『シリアナ』なんかも、広い意味で戦争ものですよね。

『セプテンバーテープ』は……うーん、戦争物なのかな……微妙な作品でしたが。

あ、『太陽』は、ここに入るかな?

昭和天皇を描いた作品ですけど、でもロシア映画なんですよねぇ。


ロシア映画といえば、『ナイトウォッチ』はなかなかの残念作品でした。

今までだっていいもの作れてるんですから、無理にハリウッド路線で行かなくても……ねぇ?

アイディアは、よかったんですけどねぇ。


残念と言えば、『ブレイブストーリー』『ゲド戦記』は、なんだったんでしょうね。

あれを〝ジャパニメーション〟と銘打って海外輸出するのは止めて欲しいかも……。

『ゲド戦記』なんかより、同じ時期に公開されてた、父親の宮崎駿セレクトのフランスの昔のアニメ映画『王と鳥』の方をお勧めします。

っていうか、ジブリファンは是非観ておかなくてはならない1本。

まさに宮崎アニメの原点がそこにあります。


そうそう、もちろん良かったアニメ映画もありました。

『立喰師列伝』は……私は好きですけど万人受けはしないでしょうね。

それよりお勧めなのは、やっぱり『時をかける少女』でしょう。

なんともさわやかな、青春SFジュブナイル。

もう、日本アカデミー大賞アニメ部門はこれに決まりじゃないでしょうか。


あと、去年は人気マンガ原作の実写映画が話題になりましたね。

『ハチミツとクローバー』とか、『デスノート』とか。

『NANA』は、もう一昨年の作品なんですねー。

今公開中の『NANA2』は、観ないかなー……1でこりたし。

でもシンが本郷奏太君なんだよなー……それはちょっと観たいけど……でもそれだけで見に行くのもねぇ。

ハチクロは……森田さんが別人過ぎてイタかったという印象しかなかったです。

そんな中、『デスノート』はかなり良く出来てたと思います。

あくまでB級として、ですけど。



全体的には、邦画が強くなってきている印象を受けます。

興行成績も、洋画を抜いたって話を聞きますし。

このまま日本の映画産業が成長を続けていくといいですね。

そして、料金を安くしてくださいw


なんだかまとまらない文章になっちゃいましたけど、とりあえずこんなもので。