【北の大地の桃色装束・後編 ~桃色行脚'16~】 | 監督のささやき戦術

 過去3シーズンで都合31の球場に足を運んでいる桃色行脚の中で、唯一未踏であった12球団本拠地球場が札幌ドーム

 

 4シーズン目にしてようやくその北の大地に足跡を刻む事ができた、先日の日曜日の話の続きをさせて頂く。

 ※前編はこちら

 

 

 折角の初札幌ドームはやはり贔屓球団でと、選んだカードはVSイーグルス7回戦

 

 『WE LOVE HOKKAIDOシリーズ』の開催日であったこの日。ユニフォーム配布試合ではなかったため、緑一色というわけではなかったが、それでも多くのファイターズファンが「北海道新幹線ユニ」を着込んで詰めかけていた。

 約10日ほど前、東京ドームで初開催された『WE LOVE HOKKAIDOシリーズ』にちょこっと参戦した際に、「いつかは本場札幌で…」と抱いた野望が、かなりあっさり達成されたのであった…。

 

 

 イーグルスの「ビジター応援デー」でもあったこのカード。仙台から津軽海峡を超えてこいつも飛来中であった。

 食物連鎖を無視して馴れ合う鷲とリス…

 

 

 ファイターズの先発はこの人。

 ここまで8試合に先発しながら、いまだ1勝と調子の上がらない大谷投手

 大谷「投手」を生観戦するのは、確か2014年秋以来だから、およそ1年半ぶりであった。

 

 

 対するイーグルスの先発も、ここまで8先発で1勝のみの釜田投手

 実は今季のイーグルス一軍戦観戦、この日まで5試合連続で釜田投手の登板日にぶつかっており、2か月ばかり彼以外の先発を全く見ていないのである…。

 そんな理由であまりにも見慣れ過ぎてか、釜田投手の写真を1枚も撮っていなかった事に、帰京するまで気付かなかったのだった…。

 

 

 初めて見る、札幌ドームの2015年リニューアルの新ビジョン

 なるほど、噂通りの豊富な情報量。豊富過ぎてとっさにどこを見てよいか分からず、結果的に情報が頭に入ってこない…。

 

 

 試合はというと、最速160キロの大谷投手のボールを犬鷲打線が全く打てず、釜田投手も初回からいきなり3失点するなど、連敗中のイーグルス的にはこの日もしんどい展開に…。

 そんな犬鷲ファン的に全く面白くない展開に加え、寝不足、長旅の疲れ、そしてつい今しがた飲んだ「サッポロクラシック」の酔いもあって、試合中若干うとうとする…

 ハッと目を覚ました瞬間、実は今までの苦戦は夢だったのでは…とスコアボードを見ると、点差は6点とさらに悪化しており、釜田投手ももういなかったのだった…。

 

 

 大谷投手は6回で降板したが、その後の投手も打てず、逆にレアード選手にどでかいホームランを浴びるなど、試合は完全にワンサイドの様相を呈する。

 

 ファイターズ8点リードの最終回という、特にしびれる場面でも何でもないシチュエーションで、この試合中最大の歓声が札幌ドームに響き渡る。

 歓声を一身に集めたのは、4番手でマウンドに上がったこの投手

 ファイターズの背番号18は、言わずと知れた2010年4球団競合ドラ1右腕、斎藤佑樹投手

 入団時の大きな期待を考えれば、決して活躍できているとは言い難い斎藤投手に対し、場内からはドームを揺るがすほどの大声援が送られたのであった。札幌のファンの温かさを大いに実感する。

 

 その斎藤投手の登場時のビジョン

 うん…、自分も同じ事に驚いた…

 

 

 その斎藤投手からヒット2本を放った犬鷲打線であったが、併殺などもあって無得点。結局4投手による完封リレーを完成させたファイターズが8-0で大勝

 前週の日曜日、QVCマリンフィールドの「バド・バーベキューガーデン」で見届けた敗戦が2連敗目で、そこから一つも勝たず、これで6連敗となったイーグルスであった…。

 

 

 ヒーローインタビューは投打の主役。

 揃って鎌ヶ谷にいるDJチャスへの感謝を口にしていたが、背景はよく分からない。

 

 最後の花火までちゃんと見届けて…

 犬鷲ファン的に明るい話題が「サンドウィッチマン伊達、稲葉SCOに勝利!!」しかほぼなかった、札幌ドームの初観戦を終えたのだった。

 

 

 とまあ、試合内容は「……」であったが、敗戦の切なさを相殺してなお上回る初めての球場のワクワク感に、遠征としては大満足であった。

 札幌ドームへの遠征から戻ってきた途端、「ファイターズ新球場建設!? 札幌ドームから移転!?」というニュースが球界を駆け巡っているが、最北端のドーム球場へは、いずれまた足を運びたいと思う。

 

 

 4年目でざっくり150回を数える桃色行脚で訪れた球場は、この札幌ドームで32球場目となった。まだ見ぬ未踏の球場を目指し、今後も東奔西走してゆきたいと思う。

 

 様々な球場に足を運ぶ野球ファンの皆様にとって、「行きつけの球場のひとつ」という存在になりたいと願っている当スタジアムへの皆様のご来場を、引き続き心よりお待ちしております。