これから、最近、このブログを見て頂いた方もあると思います
ので、視点を少しかえて、しばらく、過去を振り返ってゆきたい
と思います。
今では、驚く程、多くのメンバーがF館建立にも、尊いお志を
運ばれる香港ですが、どのように始まり、どんな経緯を
辿ったのか、しばらく、お話ししたいと思います。
-------------------------------------------------
１９９７年７月１日、１５０年ぶりにイギリスから、中国に返還
された香港には、まだお祝いムードも残る中、香港法人、
「光寿中心」が設立され、布教に行くことになった。
これまでは、本会の海外布教は、日系人、または戦時中、
日本教育を受けられた韓国、台湾等の皆さんからの要請
により、日本語による布教であったが、香港は、現地に一人
の学徒もない中、こちらから出向いて、外国語（中国語）
で、現地の人に伝える、初めての試みであった。
まさに、無上仏の御念力により、実現したのが香港布教で
あった。
１０月半ば、初めて香港の地に立った。
当時の日記です。
＜１９９７年１１月１８日＞
香港へ来て、一ヶ月が経過しました。
今日は、出会いがありました。
★「本願念仏会について」
「本願念仏会」の人達と御縁がありました。
当然のことですが、色々問題がありますが、香港にもこんな
団体があったことは、驚きです。
文字通り、弥陀の本願を求めている人達です。会の中心
人物が、「選択本願念仏集」（漢文）を３年前に読んで、驚き、
それから僧侶を呼んで、説教を聞くのですが、自分が分かって
いない者が、人に分からせることはできません。皆、よく分から
ず、もやもやしていたそうです。
ですから、もっぱらこの人たちの活動は、週１回土曜日に
約２時間、念仏を称え続ける念仏会と、老人ホームで、
お年寄りを慰問して、そこで、また皆で、念仏を称えること
だったそうです。
中心メンバーは、尼僧２人と、５０歳の女性と、７０過ぎの男性
の４人です。
朝のお勤めは「正信偈」と「阿弥陀経」を拝読しているとの
こと。
両方とも、１０分ぐらいしか、かからないので、２つにして
いると、責任者は言っています。
メンバーは、１００人くらいいるとのことですが、いつも来るの
は、１０人余りとのことです。
★「信心決定」
彼らが一番多く使う言葉は、「信心決定」です。我々が使って
いる言葉を相当知っているので、驚きますが、勿論、中心
人物たちは、皆、信心決定したつもりです。
話してみて明らかにおかしいですが、「自力他力の水際を
詳しく教うる人もない」のですから、仕方ありません。
聞きはじめて、１カ月の女の子でも、獲信したつもりになって
いて、「皆、簡単だと言っていますよ。」とのこと。
もっと大きい問題は、香港人は殆どの人が日本人が嫌いで
あること(第二次大戦中香港を占領し多くの犠牲が出た為）
と在家に対する偏見です。香港も、台湾と同じで、僧侶の
地位が高く、戒律を守らぬ日本の仏教を頭から馬鹿にして
います。
そこからも、浄土門だと言っていますが、定散の自心に迷う
人達だと、すぐ分かります。
「親鸞聖人のみ教えを徹底すればすべての問題は解決する」
のお言葉に従い、これからが本当の戦い、いよいよ破邪顕正
の利剣をかざして斬り込むときが来ました！
※香港へ渡って、一ヶ月、朝から晩まで、香港の仏教団体、
寺を、３０近く回りましたが、どこも門前払いでした。
私「日本から仏教を伝えに来たのですが？話しさせてもら
いたいのですが？」
僧「仏教を伝えに来た？仏教は中国から日本に伝えたの
ですよ？こちらが兄貴で、そっちは弟でしょう。こっちが
先生で、そっちは生徒でしょう。勉強しに来られたのなら
うちでも講座を開いていますので、参加して下さい。」
大体こんな対応です。
この会は、台湾の僧侶で、以前、台湾の親鸞会に来たこと
もありましたが、その後、大谷大学で学び、たまに香港に
来て、指導していたのですが、よく分かっていないので、
この会の人達が悶々としていたのですが、そこへ台湾の
知り合いが、私に紹介してくれたのでした。
ここで、日本と香港の関係を少し。
１９４１年（昭和１６年）１２月、日本は米英に宣戦布告し、
第二次大戦がはじまりましたが、米国には、真珠湾奇襲、
英国は当時、香港、シンガポール等を占領していましたが
中国内にいた日本軍は、真珠湾攻撃から間をおかず、
香港に進撃し、１２月中には、香港を制圧し、英国軍は
敗退したのでした。それから１９４５年８月まで、香港の
人達は、日本軍に苦しめられたのです。
香港に「３年８ヶ月」という誰でも知っている言葉があり
ますが、何のこと？と日本人なら思うでしょう。
香港の人は、すぐに分かります。日本軍が香港を占領
した暗黒の年月のことなのです。
観光、ビジネスで香港を訪れる人は、殆どこういうこと
を知りません。お金を落としてくれるお客さんですから
「熱烈歓迎！」してくれますが、布教は現地の人の普通
の生活の中に入ってゆきますので、香港人の本音が
分かるのです。
(^▽^;)
ので、視点を少しかえて、しばらく、過去を振り返ってゆきたい
と思います。
今では、驚く程、多くのメンバーがF館建立にも、尊いお志を
運ばれる香港ですが、どのように始まり、どんな経緯を
辿ったのか、しばらく、お話ししたいと思います。
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１９９７年７月１日、１５０年ぶりにイギリスから、中国に返還
された香港には、まだお祝いムードも残る中、香港法人、
「光寿中心」が設立され、布教に行くことになった。
これまでは、本会の海外布教は、日系人、または戦時中、
日本教育を受けられた韓国、台湾等の皆さんからの要請
により、日本語による布教であったが、香港は、現地に一人
の学徒もない中、こちらから出向いて、外国語（中国語）
で、現地の人に伝える、初めての試みであった。
まさに、無上仏の御念力により、実現したのが香港布教で
あった。
１０月半ば、初めて香港の地に立った。
当時の日記です。
＜１９９７年１１月１８日＞
香港へ来て、一ヶ月が経過しました。
今日は、出会いがありました。
★「本願念仏会について」
「本願念仏会」の人達と御縁がありました。
当然のことですが、色々問題がありますが、香港にもこんな
団体があったことは、驚きです。
文字通り、弥陀の本願を求めている人達です。会の中心
人物が、「選択本願念仏集」（漢文）を３年前に読んで、驚き、
それから僧侶を呼んで、説教を聞くのですが、自分が分かって
いない者が、人に分からせることはできません。皆、よく分から
ず、もやもやしていたそうです。
ですから、もっぱらこの人たちの活動は、週１回土曜日に
約２時間、念仏を称え続ける念仏会と、老人ホームで、
お年寄りを慰問して、そこで、また皆で、念仏を称えること
だったそうです。
中心メンバーは、尼僧２人と、５０歳の女性と、７０過ぎの男性
の４人です。
朝のお勤めは「正信偈」と「阿弥陀経」を拝読しているとの
こと。
両方とも、１０分ぐらいしか、かからないので、２つにして
いると、責任者は言っています。
メンバーは、１００人くらいいるとのことですが、いつも来るの
は、１０人余りとのことです。
★「信心決定」
彼らが一番多く使う言葉は、「信心決定」です。我々が使って
いる言葉を相当知っているので、驚きますが、勿論、中心
人物たちは、皆、信心決定したつもりです。
話してみて明らかにおかしいですが、「自力他力の水際を
詳しく教うる人もない」のですから、仕方ありません。
聞きはじめて、１カ月の女の子でも、獲信したつもりになって
いて、「皆、簡単だと言っていますよ。」とのこと。
もっと大きい問題は、香港人は殆どの人が日本人が嫌いで
あること(第二次大戦中香港を占領し多くの犠牲が出た為）
と在家に対する偏見です。香港も、台湾と同じで、僧侶の
地位が高く、戒律を守らぬ日本の仏教を頭から馬鹿にして
います。
そこからも、浄土門だと言っていますが、定散の自心に迷う
人達だと、すぐ分かります。
「親鸞聖人のみ教えを徹底すればすべての問題は解決する」
のお言葉に従い、これからが本当の戦い、いよいよ破邪顕正
の利剣をかざして斬り込むときが来ました！
※香港へ渡って、一ヶ月、朝から晩まで、香港の仏教団体、
寺を、３０近く回りましたが、どこも門前払いでした。
私「日本から仏教を伝えに来たのですが？話しさせてもら
いたいのですが？」
僧「仏教を伝えに来た？仏教は中国から日本に伝えたの
ですよ？こちらが兄貴で、そっちは弟でしょう。こっちが
先生で、そっちは生徒でしょう。勉強しに来られたのなら
うちでも講座を開いていますので、参加して下さい。」
大体こんな対応です。
この会は、台湾の僧侶で、以前、台湾の親鸞会に来たこと
もありましたが、その後、大谷大学で学び、たまに香港に
来て、指導していたのですが、よく分かっていないので、
この会の人達が悶々としていたのですが、そこへ台湾の
知り合いが、私に紹介してくれたのでした。
ここで、日本と香港の関係を少し。
１９４１年（昭和１６年）１２月、日本は米英に宣戦布告し、
第二次大戦がはじまりましたが、米国には、真珠湾奇襲、
英国は当時、香港、シンガポール等を占領していましたが
中国内にいた日本軍は、真珠湾攻撃から間をおかず、
香港に進撃し、１２月中には、香港を制圧し、英国軍は
敗退したのでした。それから１９４５年８月まで、香港の
人達は、日本軍に苦しめられたのです。
香港に「３年８ヶ月」という誰でも知っている言葉があり
ますが、何のこと？と日本人なら思うでしょう。
香港の人は、すぐに分かります。日本軍が香港を占領
した暗黒の年月のことなのです。
観光、ビジネスで香港を訪れる人は、殆どこういうこと
を知りません。お金を落としてくれるお客さんですから
「熱烈歓迎！」してくれますが、布教は現地の人の普通
の生活の中に入ってゆきますので、香港人の本音が
分かるのです。
(^▽^;)