ねこのきねんび | 猫との生活 ~猫ホスピス 第三章~

ねこのきねんび

iPhoneでカレンダーを見ていたら、3/12に「ねね たどり着き記念日 2012」と書いてあった。そして翌日には「ねね うちの子記念日」とある。5年前のこの日の48時間内にかなりのドラマがあったなあ、と思い出す。

 

あの朝、早朝玄関先で鳴き続ける見たことがないメス猫のお腹を触り、「ああ、妊婦さんだ…」と判っても、夫には気付いていない振りをして「病気だといけないから病院連れて行ってあげる〜」と獣医さんへ車を出したっけ。ケージに彼女を入れる時にはもう、うちで産ませる覚悟は出来ていたんだけど(笑)。

 

ねねちゃん、あれからも5年だってさ!

早いねえ〜。

 

あの頃はさ、まだひなこ姉さんもいたし、ふーちゃんもいた。ふーちゃんなんて妊婦のねねに寄り添って労ってたよね。ねねはすぐにチルとも仲良くなっていたし。

 

我が家で生まれた子は誕生日が判るけど、その他の子は判らない。だから、迎え入れた日が記念日になるんだけど。

 

ねねの「たどり着き記念日」っていうのは、身重の身体でよく我が家まで来ましたねって気持ちが働いて、そのようにカレンダーに記したんだと思う。

 

 

不思議なことに縁がある子って受け入れがスルスルと進む。まるでそう決まっていたかのように。縁がない子は残念な思いだけが残る。

 

実は去年、都下の山中でスレンダーな猫がうずくまっているのを見掛けた。声を掛けたが、早足で立ち去るその様子に片足が悪いのだと判った。元々悪いのか、事故に遭ったのか、事故直後なのか、何も判らない。ショックを受けて気になって更に近寄ると、片足を引きずりながら振り返り振り返りゴルフ場の柵の中に入り、階段上まで登って行ってしまった。そこまで一生懸命逃げるなんて・・・。保護も出来ないのだけど、こちらに気持ちがあるのに人間の助けなど求めていない彼女に残念な気持ち。

怖い思いをして育ったのかもしれないなと後ろ髪引かれながら困り顔で待つ夫のいる車に戻った。その日、実は里子に出した猫がもう1年も戻らないのだと知らされたばかりだったので、怪我したその子と居なくなった子が重なってしまい、あの猫みたいにどこかで事故に遭って上手く動けずにいて家に帰れなかったのかもしれないと、その場を立ち去れずにいた。

 

 

何だか話しがそれてしまったのですが、これだけいる人間と猫との間で生活を一緒にするってやっぱり縁なんだと思う。今我が家に居る子達は来るべくして来た子なんだなと、心を新たに大切にしようと心に誓ったのでした。まる。

 

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