北半球では気温が上昇し、日も伸びて、さまざまな花が咲き始めるこの時期。フランスでも川に小鴨、草原に子羊の姿を見るように。それでは、フランスならでは、という春の訪れを感じる風物詩をご紹介。
南西仏イシジャックのマルシェ(2024年4月7日)
1、春野菜
マルシェには泥の付いた根菜類に代わり、アスパラガス、アーティチョーク、ラディッシュ、レタスが登場。果物ではイチゴ、アンズ、そしてモモが、次第に出始めるところ。
2、ロゼワイン
赤や白は年中飲まれるものの、ロゼだけは季節があり、それは春から夏。カフェのテラスで、アペロにロゼを楽しむ人が現れると、「ああ、春が来たな」と実感。
3、テラス席
多くのカフェが、年中(喫煙者のために)テラス席を設置しているものの、気候が良くなるとその面積は拡大。顧客はテラスに繰り出し、太陽の光をいっぱいに浴びておしゃべり、もしくは行き交う人々の人間観察に興ずるもの。
4、冬用コート
暖かくなってきたからと言って、コートとスカーフをしまうのは早すぎ。初夏になるまで、日中はTシャツでも、朝は羽織るものが必要。
5、ランチはピクニック
夏はフランス人の大好きなピクニック・シーズン。バゲットにハムやパテ、好きなワインに新鮮なフルーツ、そしてパティスリーのタルトで締めくくり。天気が良い日は、オフィスから繰り出すピクニック客で、川沿い、運河沿いの芝生は、大賑わい。
6、ペタンク
ペタンク(pétanque)は1年中楽しまれるスポーツだけれど、シーズンの開幕は2月末から3月初旬にかけて。日が長くなると、地元の人々は夕暮れ時に集まり、1日の終わりに開催されることも。
7、お祭り
お祭り(fêtes)やカーニバルが始まるのもこの時季。食品祭、映画祭、復活祭のイベントなど、各地で目白押し。
8、卵型、ウサギ型、魚型のチョコレート
3月から4月にかけて、毎年日にちが変わる復活祭。店頭には卵型、ウサギ型、魚型のチョコレートが勢ぞろい。また4月1日のエープリルフールは、フランスでポワソン・ダヴリル(poisson d'avril)。紙に描いた魚を背中に貼られた人が、からかわれ役。
9、5月の祝日とデモの暴徒化
5月はフランスの祝日パラダイス。5月1日のメーデー、5月8日のヨーロッパ戦勝記念日、そして昇天祭(今年は5月9日)とペンテコステの翌日(今年は5月20日)がお休み。メーデーは大規模なデモが開催され、一部が暴徒化することも。
10、所得税の確定申告
今年の確定申告(déclaration des revenues)は、4月13日より開始。フランスに居住する人は、ほぼ全員申告するゆえ、税務署は大混雑。国民もストレスを感じる時期。
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太陽の光が、人間の心に与える力は莫大。陽だまりでロゼを飲むだけで、すべてから解放された気分に。
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