運転免許の話 その2
以前、『運転免許の話 』 でタイ人は子供に平気で無免許運転をさせるという話をした。
何故、無免許運転なんてさせるのかと知人の一人に尋ねたところ、
子供がまだ18歳になっていないので、免許がとれないんだっていうことだった。
(なんかちょっと違うでしょ。)
さて、その子供が何日か前に18歳の誕生日を迎えたそうだ。おめでとう。
「息子が運転免許をとりにいくというので、私も一緒にとることにしたのよ。」
えっ!!今まで散々、車に乗せてもらったけど、親も無免許だったっていうこと?
「免許はちゃんと持ってるのよ。これまで3枚もらったから。」
3枚とは??? ますますわからない。
「初めての免許は香港に行ったときに財布ごとスリにすられて、
次にもらったやつは、どこかで失くしちゃったみたいで、
10年前にもらった3枚目のやつは、
どうも3年毎かなんかに更新しなくちゃいけなかったらしいんだけど、
してなかっただけなの。」
そういうの、日本では無免許っていうんですけど。しかも7年間も。
「それでね、息子と二人で試験を受けにいったんだけど、
若い子や私ぐらいの女性もいることはいたんだけど、
ほとんどがタクシードライバーらしいの。驚いちゃった。」
いや、どっちもどっちでしょ。他人のこと言えないって。
「で、試験の結果が・・・笑っちゃうのよ。
息子は通ったのに、私が落ちちゃったの。それも実技で。ほほ。」
今まで、何度も他の車とぶつかりそうになったり、あぶなっかしいなぁと感じたことはあったが、
本当に運転が下手だったんだ。こわっ。
「だから、また受けに行かなくっちゃいけないの。
一番最初に免許とったときは、試験場に行って顔みせて、
500バーツ払えばそれでとれたのにね。」
特権階級にいる人はそうなんだ。ひどいね。
「とにかく、また今度行ってくるわ。もちろん車で。
さ、着いたわよ。」
送ってもらったお礼を言って、私は彼女の車をさっさと降りた。