僕が音楽監督を務める江東少年少女合唱団の定期公演「サマーコンサート」が今週末に迫った。

第三部ではミュージカル「サウンドオブミュージック」を子供たちだけで上演する。

稽古していく過程で驚くのはその集中力と、表現のストレートさ。

上手に演じようとすることよりも、決められたことを着実に積み上げていくから、迷いがなく清々しい。

また、ぶっきらぼうながらとにかく大きな声でセリフを読み上げるから、声は通るし、言葉がよく伝わる。

言葉が伝わるから感情や物語がストレートに伝わってくる。

…実はこれこそが舞台芸術の基本なのではないだろうか?

映画やテレビに慣れてしまった大人の芝居は、どうも言葉にニュアンスを含ませることが「演技」だと思いがちだが、戯曲の古典とも言えるシェークスピアも基本は「朗読劇」だ。

そう考えると、この子供たちのストレートなセリフ回しこそが演劇の原点であることを発見する。

また子供たちから学ばせてもらった。