2015 Finalists: young readers【Kirkus Reviews】
https://www.kirkusreviews.com/prize/2015/finalists/young-readers/
アメリカの老舗書評誌カーカス・レビューが、昨年からスタートした文学賞「The Kirkus Prize(カーカス賞)」の2015年最終候補作品(ファイナリスト)が発表されました。
賞の対象となるのは、前年10月1日~その年の9月30日までに発表された文学作品。
そのうち、カーカスでの書評に「星(Kirkus Star)」がついたもの(特に良いと評価された作品にはレビューの頭に青い星がつきます)が全部自動的にこの賞のノミネート作品となります。
その後、カーカスの批評家たちに加えて、作家、書店員、司書などで構成されたジャッジによって審査が行われ、受賞作品が決まります。
部門はフィクション、ノンフィクション、そして児童書(young readers’ literature)の3つ。
このブログでは児童書部門のみのご紹介になりますので、ほか2部門については上のリンク先などをご参照ください。
第1回カーカス賞児童書(Young Readers’ Literature)部門の最終候補(ファイナリスト)は以下の通りです。
昨年は絵本2作、児童書2作、YA2作の計6作でしたが、今年のラインナップは絵本3とYA3かな?
The Game of Love and Death by Martha Brockenbrough
アンソニーとクレオパトラ、ロミオとジュリエット。何組ものカップルがこれまで「愛」と「死」によるゲームに選ばれてきた。でも勝つのはいつも「死」のほう。
フローラは第2のアメリア・エアハートになることを夢見るアフリカ系の少女。夜はシアトルのジャズクラブで歌っている。
ヘンリーは彼女の家から1ブロックにして世界100万個分離れたところに住む白人の少年。大恐慌の中でお金持ちの養父母を持ち、大学の奨学金も得て、未来に何の心配もない。
今回選ばれたのはこのふたり。1度くらい愛が勝つことはあるだろうか?
The Game of Love and Death/Martha Brockenbrough
¥2,441
Amazon.co.jp
The New Small Person by Lauren Child
エルモア・グリーンの人生はひとりっ子としてスタート。自分の部屋を持ち、大事なものを並べて、ほかの人は1インチたりともそれを動かしてはいけない。
でもある日すべては一変。新しい小さい子どもが現れて、周りのみんなはエルモアよりもちょっとだけ彼のほうが大事なようす。宝物をめちゃくちゃにされても怒ってはダメと言われる。こんな子はどこか来たところへ帰ってしまえばいいのにと思っていたエルモアだけど、ある夜すべてが変化することに。
お兄さん、お姉さんになる子どもの気持ちを描いた絵本だそうです。
The New Small Person/Lauren Child
¥1,448
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Shadowshaper by Daniel José Older
夏休みのあいだ、絵が好きなNYのティーン・シエラ・サンチャゴの周りでは、ゾンビ男の出現や涙を流すグラフィティアートなどおかしな現象が相次いだ。
やがてシエラは、絵画や音楽、物語に宿る魂と交流できる人々の結社「シャドウシェイパーズ」に出くわす。その結社の裏切り者であるドクター・ジョナサンが、ほかのメンバーたちを殺そうと狙っているらしい。
友達やハンサムなアーティストのロビーとこの事件に巻き込まれたシエラは、やがて自分のシャドウシェイパーとしての才能や家族の過去を見つけだしていく。
カリブの伝説を取り入れたカサンドラ・クレア、という感じのアーバンファンタジーのようです。
Shadowshaper/Daniel Jose Older
¥2,342
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Echo by Pam Muñoz Ryan
禁じられた森で迷子になったオットーは謎めいた3姉妹に出会い、哲学、約束、ハーモニカに関わる奇妙な冒険に巻き込まれる。
それから何十年も後、ナチス支配下ドイツの少年フレドリック、大恐慌時代のペンシルヴァニアのマイク、そしてカリフォルニアのアイヴィの人生は、同じハーモニカに出会ったことで絡み合うことになる。
運命の見えない糸に導かれて、サスペンスフルな3人のソロは、最後にはオーケストラによるクレッシェンドに変化していく。
「ライディング・フリーダム」のパム・M・ライアンの作品。ひとつのハーモニカをめぐる人々の運命を描く歴史小説のようです。かわいい表紙ですが600ページ近いボリュームの大作。
Echo/Pam Munoz Ryan
¥2,712
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Funny Bones: Posada and His Day of the Dead Calaveras by Duncan Tonatiuh
ホセ・グアダルーペ・ポサダは、言論の自由のない国で風刺漫画家としてスタートした。政治家ではなく、地方の人々を楽しませるために。生涯漫画を描き続けたけれど、今では骸骨を描いた絵画でその名を知られている。その作品はメキシコの死者の日の祭りと同一視されるようになった。
骸骨をモチーフにした作品で知られるメキシコの画家ホセ・グアダルーペ・ポサダの伝記絵本のようです。
Funny Bones: Posada and His Day of the Dead Cal.../Duncan Tonatiuh
¥2,468
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Lillian's Right to Vote: A Celebration of the Voting Rights Act of 1965 by Jonah Winter & Shane W. Evans
100歳になったアフリカ系アメリカ人のリリアンは投票のために急な丘をのぼっていく。そこには、空と木だけではなく、彼女の家族の歴史が見える。
肌の色によって投票権が奪われることがないことを定めた憲法修正第15条への道のりと、曾祖父の初めての投票が見える。有権者登録をする両親が見える。血の日曜日のデモで歩く自分が見える。
選挙権をめぐるアフリカ系アメリカ人の歴史を老女の目を通して語る絵本のようです。
Lillian’s Right to Vote: A Celebration of the V.../Jonah Winter
¥2,848
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以上6作品。受賞作品の発表は10月16日。
https://www.kirkusreviews.com/prize/2015/finalists/young-readers/
アメリカの老舗書評誌カーカス・レビューが、昨年からスタートした文学賞「The Kirkus Prize(カーカス賞)」の2015年最終候補作品(ファイナリスト)が発表されました。
賞の対象となるのは、前年10月1日~その年の9月30日までに発表された文学作品。
そのうち、カーカスでの書評に「星(Kirkus Star)」がついたもの(特に良いと評価された作品にはレビューの頭に青い星がつきます)が全部自動的にこの賞のノミネート作品となります。
その後、カーカスの批評家たちに加えて、作家、書店員、司書などで構成されたジャッジによって審査が行われ、受賞作品が決まります。
部門はフィクション、ノンフィクション、そして児童書(young readers’ literature)の3つ。
このブログでは児童書部門のみのご紹介になりますので、ほか2部門については上のリンク先などをご参照ください。
第1回カーカス賞児童書(Young Readers’ Literature)部門の最終候補(ファイナリスト)は以下の通りです。
昨年は絵本2作、児童書2作、YA2作の計6作でしたが、今年のラインナップは絵本3とYA3かな?
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アンソニーとクレオパトラ、ロミオとジュリエット。何組ものカップルがこれまで「愛」と「死」によるゲームに選ばれてきた。でも勝つのはいつも「死」のほう。
フローラは第2のアメリア・エアハートになることを夢見るアフリカ系の少女。夜はシアトルのジャズクラブで歌っている。
ヘンリーは彼女の家から1ブロックにして世界100万個分離れたところに住む白人の少年。大恐慌の中でお金持ちの養父母を持ち、大学の奨学金も得て、未来に何の心配もない。
今回選ばれたのはこのふたり。1度くらい愛が勝つことはあるだろうか?
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エルモア・グリーンの人生はひとりっ子としてスタート。自分の部屋を持ち、大事なものを並べて、ほかの人は1インチたりともそれを動かしてはいけない。
でもある日すべては一変。新しい小さい子どもが現れて、周りのみんなはエルモアよりもちょっとだけ彼のほうが大事なようす。宝物をめちゃくちゃにされても怒ってはダメと言われる。こんな子はどこか来たところへ帰ってしまえばいいのにと思っていたエルモアだけど、ある夜すべてが変化することに。
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夏休みのあいだ、絵が好きなNYのティーン・シエラ・サンチャゴの周りでは、ゾンビ男の出現や涙を流すグラフィティアートなどおかしな現象が相次いだ。
やがてシエラは、絵画や音楽、物語に宿る魂と交流できる人々の結社「シャドウシェイパーズ」に出くわす。その結社の裏切り者であるドクター・ジョナサンが、ほかのメンバーたちを殺そうと狙っているらしい。
友達やハンサムなアーティストのロビーとこの事件に巻き込まれたシエラは、やがて自分のシャドウシェイパーとしての才能や家族の過去を見つけだしていく。
カリブの伝説を取り入れたカサンドラ・クレア、という感じのアーバンファンタジーのようです。
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Echo by Pam Muñoz Ryan
禁じられた森で迷子になったオットーは謎めいた3姉妹に出会い、哲学、約束、ハーモニカに関わる奇妙な冒険に巻き込まれる。
それから何十年も後、ナチス支配下ドイツの少年フレドリック、大恐慌時代のペンシルヴァニアのマイク、そしてカリフォルニアのアイヴィの人生は、同じハーモニカに出会ったことで絡み合うことになる。
運命の見えない糸に導かれて、サスペンスフルな3人のソロは、最後にはオーケストラによるクレッシェンドに変化していく。
「ライディング・フリーダム」のパム・M・ライアンの作品。ひとつのハーモニカをめぐる人々の運命を描く歴史小説のようです。かわいい表紙ですが600ページ近いボリュームの大作。
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Funny Bones: Posada and His Day of the Dead Calaveras by Duncan Tonatiuh
ホセ・グアダルーペ・ポサダは、言論の自由のない国で風刺漫画家としてスタートした。政治家ではなく、地方の人々を楽しませるために。生涯漫画を描き続けたけれど、今では骸骨を描いた絵画でその名を知られている。その作品はメキシコの死者の日の祭りと同一視されるようになった。
骸骨をモチーフにした作品で知られるメキシコの画家ホセ・グアダルーペ・ポサダの伝記絵本のようです。
Funny Bones: Posada and His Day of the Dead Cal.../Duncan Tonatiuh
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Lillian's Right to Vote: A Celebration of the Voting Rights Act of 1965 by Jonah Winter & Shane W. Evans
100歳になったアフリカ系アメリカ人のリリアンは投票のために急な丘をのぼっていく。そこには、空と木だけではなく、彼女の家族の歴史が見える。
肌の色によって投票権が奪われることがないことを定めた憲法修正第15条への道のりと、曾祖父の初めての投票が見える。有権者登録をする両親が見える。血の日曜日のデモで歩く自分が見える。
選挙権をめぐるアフリカ系アメリカ人の歴史を老女の目を通して語る絵本のようです。
Lillian’s Right to Vote: A Celebration of the V.../Jonah Winter
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以上6作品。受賞作品の発表は10月16日。