一人と二人

いつの間にか重心がぐらついて
支え合うつもりが傾き始める中
二つの心を繋ぎ止める箍が外れ
奔って愛の行方を外に移される
支え合えてないで崩れ始める中
確り心に箍を締め直してる間に
奔り出して轡を嵌められている
失せた想いでも縋り付きたい心
ただ臆して独りを選べないだけ
メンヘラを侵食してるヤンデレ
溝を挟んでいる二人の孤独より
溝さえない一人の孤独が優しい
一人だから守る物がなくて強い
一人だから頼る術もなくて弱い
二人だから守る物があって強い
二人だから甘えてしまって弱い
支え合うつもりが片寄り揺れる
強くなっては弱くなる輪廻の中
一人の頃なら我慢出来たのにと
壊れた心のメロディーが響いて
依存は誰も本当は求めていない
無いと困るから欠かせないだけ
無くて困らなくなれば要らない
必要は困る困らないは関係ない
必ず居て欲しいし有って欲しい
依存は必用で必ず無いと困る物
必要は求むで必ず居て欲しい人
それが裏に潜んでいる絡繰りで
天と地ほども違うのが物と人だ
その場凌ぎの笑顔の裏に潜んで
笑えた分だけ苦しめに訪れる闇
纏わり付いた影を振り払えずに
本当の笑顔も幸福も欠片もなく
幾度でも哀しみに堕としに来る