一人の少女

人々に置き去りにされる
光が翳んだ残酷な世界で
この胸に響いた少女の声
心配しなくて平気だよいいよ
その心には僅かに陰が見えた
哀しい音色が鳴り響く中
みんな強くなんてなくて
みんな強がりなだけだよ
少女が小さく囁いた声が
月も輝かない闇夜に忘れられない
明日が来たら遅い気がして
道程なんて分からないけど
その心を救う為に走り出す
心配しなくていいならしないなんて
まるで凍える風のように冷た過ぎて
そんな割り切りなんて一生要らない
虚しく秒針だけが進んで行く中
儚い希望を信じられない想いは
心に突き刺さるほど分かるから
地図さえも有りはしない広い街で
一つ一つ可能性の道を探し続ける
誰もが助けなければ
どうなってしまう?
明日は必ず来る訳じゃない
だから今日を守る為に走る
時間や間柄や信憑性が関係ある?
何を知っていて何を知らなくても
今日知り合ったからでは
理由にはならないかな?
信じた声を助けたいだけだから
何が嘘で何が本当でも構わない
全て勘違いなら逆に良かったよ
少女に微笑みを少しでも取り戻す為
この闇黒の夜道を全力で走り続ける
誰もが自分で助けてなんて言えない