混迷の支配

温かい組曲が鳴り響く中
消しているのは灯火で
思い描いた予想は虚構に過ぎない
過信に染まり始めて
運命を崩して行く
判断は正解なんて限らない
愚かな情動なんかを貫くから
恐怖の鉄球に壊されてしまう
希望を潰して行く影に
迷宮への道筋が見えている
失われない過去が付いて来ながら
未来への逃道に鉄壁が立ち塞がる
何もかもが消せない様々な真実で
弱さを映し出す鏡に曝された悲愴
鋭い眼光が睨む先に絶望の鎖が潜み
紅い意志が穿つ先に孤独の罠が眠る
心に刃の豪雨が降り頻る中
矛盾の嵐が吹き渡っている
醜態と謎を握り締め
当惑している現実で
影響線上を逃げ回るような幻
斬り刻まれた心情で
独り善がりの想いを
真紅に燃え盛る感情が
蒼白に撃ち抜いて行く
時に何かの存在意義は小さな物で
気が付いた心を知らない振りして
凍り付くような毒に侵されながら
混迷に壊れた心の泣き声と
混沌に狂った罪の十字架を
抱えて嘆きの闇夜に浸りながら
足りな過ぎる力に朽ち果てて行く
希望が掴めずに創れもしないのは
自分で希望を捨ててしまったから