2006年11月7日作品

一粒の涙

世界は腐っている
銭だ銭だと
金の亡者達が
金と欲望に飢え
幸せを夢見たあの人は
結局掴めず浮浪者と為り
貧乏人はせせこましく暮らし
金持ちだけが成り上がる世界
汚れた金が裏で動き
金で何でも解決する
何もかもが金
欲望のままに
何もかもを手にした
そんな世界を見て
少女は悲しんだ
人を罵り罵倒して
喧嘩に明け暮れ
いつしか誰も信じられなくなり
金だけが全てと成り果てた
少女は一粒の涙を落とした
その時腐った世界に少しだけ灯火が灯った
金だけが全ての自分に悲しさを感じた
汚れた金に迷いを感じた
諦めていた希望が蘇ってきた
喧嘩に明け暮れる事に虚しさを感じた
世界が少しだけ明るくなった
世界に少しだけ灯火が灯った
少女は微笑んだ
すると世界に灯火が一斉に灯った
そして誰もが涙した
今の自分の情けなさに悔しさに
忘れていた希望と夢が蘇った時
今の汚れた自分に情けなさを感じ涙した
挫折した夢が戻ってきた。世界に灯火が戻った