困難な結婚 | 美人薄命

美人薄命

美って一瞬だよね。だから美人である時も一瞬。
一瞬の命が美であるから薄命なわけ。
個人的な見解。

困難な結婚/アルテスパブリッシング
¥1,620
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アマゾンで予約してたものがようやく届いた。

アマゾンも生真面目で、予定の発売よりも遅れることを相当気にして、

キャンセルも構わないというメールも送られてきたが、

いずれ買うのでそのままにしていると、思っていたよりも早く届いた。

アマゾン自体は注文して翌日もしくは翌々日に届く機械的な業者である感じがしていたが、

なかなか人間的な温かみのある企業のようである。


こちらも「内田樹の生存戦略」同様に質問形式を内田流に回答するものであった。

やはり面白いというか、ためになるが、具体的な内容はあまり思い出せない。

それでもアンダーラインを引いたとこを抜粋してみる。


P101-

結婚というのは、「自分には理解も共感も絶した他者」と共に生活することです。

「おのれの賢しらの及ばない境位」に対する敬意と好奇心がなければ、

なかなか継続することの難しい試練です。

P150-

哲学というのは人間の経験するさまざまなことについての包括的な知のことです。

哲学というものは「もう言語に絶した、めちゃくちゃな経験をしてきた人」が読んでも

「うむむ、そう言わればそうか」頷かざるを得ないくらいの

言葉の重さがないと成り立ちません。


追伸:

前回の子供がなぜ言葉を話せるようになるか?の哲学的な文章があったのでこれも抜粋。


赤ちゃんは自分に語りかけられる母親の言葉を「理解できない」。

当たり前ですよね、まだ日本語を知らないんだから。

言葉の意味も文法も知らない。

それでも自分に直接触れてくる母親から発せられる空気の波動が、

じつは「あるパターン」を変奏しつつ反復していることにやがて気づく。

そして、その「パターン」と連動して自分の環境に生じる変化の相関に気づく。

「ママ」という空気の波動は、つねに栄養補給であったり、愛撫であったり、

おむつの交換であったり、赤ちゃんにとっての生理的快感と連動することに気づく。

その瞬間に赤ちゃんは「この世には記号というものが存在する」ことを

電撃的に直感することになる。

これはよく考えたらたいへんなブレークスルーです。