- 困難な成熟/夜間飛行
- ¥1,728
- Amazon.co.jp
内田樹の新刊が発売された。
書店で発売初日に手に入れようと、地元の本屋へ出向くと
マイナーな出版社のせいかわからないが、 ないということでアマゾンで購入。
内田樹の真骨頂である、哲学的な書物なので、
じっくり腰を据えて読まなくてはならない。
あるテーマに内田樹解釈を日本語を徹底的に操り、
展開されてあるので、一気に読むにはそれなりの持久力が必要であるが、
一つのテーマで区切り、自分の頭で整理し、次のテーマを読むやり方がいいであろう。
第1章の「責任を取ることなど誰にもできない」をまず読んで、
面白ければ買えばいいし、合わなければ縁がないと諦めると著者は語る。
それだけ、自信のある文章であるが、
この第1章を発売前の著者のホームページで読んで、
この書物を読まなくてはという義務感を覚えた。
「責任を取る」という漠然とした定義の本質を知ることとなる。
「責任を取る」という言葉がこれほど深く意味を持っているのかと驚嘆するし、
「責任を取る」という発言の裏にある、
ほんとは「誰も責任を取れない」実在を解き明かしている。
改めて内田樹哲学は奥があり凄い。
アマゾンを利用する機会がかなりあるが、
アマゾンのダウンロード書籍であるKindleの使い方もありと最近感じている。
電子書籍なので、ページをめくる楽しみとどこまで読んできたのかという
本物感がないが、非常に便利な機能があった。
それは辞書機能である。
漢字をタップすると意味が簡単に引ける。
これは漢字を知らない者にとって大変便利なショートカットである。
内田樹の文章は現代の日本人でこれほど
日本語を操れる人はいないであろうくらいの猛者であるので、
非常にありがたい機能である。
シルバーウィークで読み倒す。