「AERA with Baby」(朝日新聞出版)さん「家族の養生スープ」の連載では、
毎号、韓国風の具だくさんのスープをご紹介しています。

スープを作る行程で、初期、中期、後期、完了期の離乳食を取り分け、最後に調味して
大人用のスープに仕上げる、1つのスープを家族みんなで楽しむスープです。



6月号は、白身魚とあさりの辛みスープです。


私が生まれ育った韓国の済州島は、海に囲まれた小さな島で、毎日新鮮な魚が食卓に上ります。
中でも楽しみだったのがこのスープです。
母は魚を1尾買ってくると、手早くさばいて身をお刺身に、残りをスープに仕立ててくれました。
魚の旨味が溶け出したコクのある味が、今でも忘れられません。

私も母となり、子供たちに「魚のスープが食べたい」とせがまれ、何度も繰り返し作りました。

じゃがいもを入れるのは私流。スープに少しとろみが出て子供も食べやすくなります。
トマトは酸味の少ないものを選んで、離乳食に取り分ける時には皮と種を取り除きます。
魚のうろこや細かな骨が入ってしまうことがあるので、スープは濾すと安心です。

今では2児の父となった息子のケンテツがこのスープを子供もたちに作っている姿を、
微笑ましく見ています。

今月号のコラムは、梅雨の保存食のお話です。


じめじめして、湿気が多い梅雨どきは汗が出にくくなり、体に余分な水分がたまって体が重だるく感じたり、冷えて胃腸の働きが弱まって食欲がなくなったりといった体の不調が表れやすくなります。

また、菌が繁殖しやすくなるため、食中毒なども起こりやすい時期。
そこで、この季節に欠かせないのは薬味野菜等で作る保存食です。

体を温め、消化機能を高める生姜の甘酢漬けや、おなかを温め、食欲不振や下痢に良い山椒のはちみつ漬けや塩漬け、殺菌効果のある梅干しなどをストックしておくと安心です。