私事で恐縮ですが、1年ほど前に自宅のリフォームをしました。
台風のような荒れた天気の時、雨漏りするので再塗装などの対策を立ててもらいました。
ところが、この前の台風直撃でまた雨漏りしたのです。対策に不備があったとしか思えません。
早速業者に電話すると、見に来てくれました。2Fにはバルコニーがあり、掃き出し窓の両側の壁の最下部とバルコニーの立ち上がりの合わせ目から吹き込んだのだろうとの見解でした。
以下、業者の言い分:
輸入住宅だからついていないのかも知れないが、通常、この部分には必ず水切りがついており、無い家は見たことがない。別工事になるので新たに工事代金が掛かる。塗装工事は正常に行っているので、問題がない。
私の言い分:
当方は、最初から雨漏りしているので対策をお願いしている。それを含めての塗装、リフォーム工事であるので、納得出来ない。頼む側の当方としては建築の専門家ではないので、原因が分からないので、お願いしたのであり、単純に家の再塗装をお願いした訳ではない。
それぞれに言い分がある訳ですが、依頼者側の真の問題(困りごと)はどこに有るのかをしっかり把握して、それに見合った提案をするのが専門知識や技術の必要な仕事に携わる営業の基本中の基本ではないのだろうか。
今回の場合、真の目的は雨漏り対策であり、塗装はその位置手段にすぎない。しかし、業者は、こういう場合往々にしてお宅が塗装を依頼したので工事をしただけと言い逃れます。流しの飛び込みで来る営業ならともかく、地元で長年、営業している会社でさえこうである。
しかも、今回の場合、多分そこだろうという話である。百歩譲って、その部分を別途料金を払って工事をして、まだ雨漏りした場合、どうするのであろうか。おそらく、今回の場所とは別なので、別工事で別料金と云うに違いない。再優先ですべきはどこから雨漏りするのかの場所と原因の特定であり、それがあってこその工事提案である。
どんな営業でも言えることであるが、交渉相手は、今貴方が売ろうとしている商品に対しては貴方ほど詳しくないのだ。相手が真に望んでいるものは何なのかをしっかり聞き出し、満足と納得の行くアドバイス、提案をすることがプロの営業というものである。売っておしまい、後は野となれ・・・では最低のセールスではないか。
営業力とは聞き取る力であり、提案力なのである。それが客の立場に立った、客の利益を考えた営業というものであり、信用の元なのである。