90年『欲望の翼/阿飛正傳/Days of Being Wild』で使われた小道具2
1990年映画『欲望の翼/阿飛正傳/Days of Being Wild』でカリーナ・ラウ(劉嘉玲)が吸っていたクロネコマークの煙草:カレラス(CARRERAS)社のクレイブンA(CRAVEN)A 1920年-1950年。
クロネコマークのタバコなんて、こんなところもミミっぽい小道具を探してきてたんだなあ~と思います。
■英国:カレラス(CARRERAS)社製のクレイブンA(CRAVEN)A 1920年-1950年
クロネコマークのタバコ
カレラス(CARRERAS)社のクレイブンA(CRAVEN)A。
日本では不吉とされていますが、イギリスでは黒猫は幸運の象徴です。
黒猫マークの由来は諸説あるようですが、
ロンドンのワーダー街(Wardour Street)のお店の窓際に、いつもどこかの家の黒猫が昼寝をしていて、
いつしかBlack Cat Shopと呼ばれるようになり、1886年に社長のドン・ジョセが正式にトレードマークとしたそうです。
クレイブン(Craven)の名前のほうは、
お得意様であるクレイブン伯爵(The third Earl of Craven)の名前を冠したブレンドだったようです。
現在、同じ名前のタバコは、スペイン、ベトナムで売られているそうです。
前記事参照
90年『欲望の翼/阿飛正傳/Days of Being Wild』で使われた小道具1
http://ameblo.jp/lcing/entry-11347243146.html
■Packet of Craven 'A' cigarettes, London, England, 1920-1950
Craven ‘A’ cork tipped cigarettes were advertised as “made from the finest imported matured Virginia Tobacco guaranteed pure and absolutely free from adulteration”. Adverts for the cigarettes claim the cork tips prevented sore throats. Made by Carreras Ltd, the company’s products were recognisable from the black cat trademark. The brand was popular with British soldiers during the Second World War.
http://www.sciencemuseum.org.uk/broughttolife/objects/display.aspx?id=6874
■The House of Craven・・・かつてロンドンにあったタバコ会社Carreras Tobacco Companyのブランドでこのブランドの主力パイプタバコだったのがCraven Mixture。昔は日本にも輸入されていたようです。ちなみにCarreras Tobacco Companyはシガレット"Craven A"、"Black Cat"でかなりの成功を収めていた巨大タバコメーカー。ワーダー街の店舗に実在した看板猫の黒猫をトレードマークにし、本社工場の入り口にはエジプト調の黒猫像が鎮座していました。元工場は一時期完全に改装されたらしいのですが、どういう経緯が今は昔の姿に復元されているようです。なおCravenの名はお得意様であるクレイブン伯爵(The third Earl of Craven)の名前を冠したブレンドだったようですね。まあ、50~60年代の英国企業にありがちな合併に次ぐ合併で、Murray, Sons & Coを買収→ロスマンズと合併→結局はBATの一部、といういかにもな経緯を辿ってます。このドサクサでダンヒルもここの一部となり、パイプ生産やタバコのOEM先に影響を及ぼした訳ですが、これはまた別の話。
タバコのブランドとしてはごく小規模には存続しているらしく、まだ英国国内ではパイプタバコが25g入りパウチ商品を2種類販売しているようですが、Tobaccoreviewsの評価は手厳しいもので、あまり期待できそうではありません。
http://sqbull.blog120.fc2.com/blog-entry-133.html
最近のカレラス(CARRERAS)社のクレイブンA(CRAVEN)A。
スペイン カレラス(CARRERAS)社のクレイブンA(CRAVEN)A。






