2000年夏、ソウルレスキュー! | ラフラフ日記

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主に音楽について書いてます。

good morning/エレファントカシマシ


私は、『グッドモーニング』でさえ、間に合わなかったのです。

いやいや、前作『愛と夢』を買っているのだから、もう間に合っていると言えるのかも知れないけど、いや、そもそも間に合うって何だ?

というわけで、2000年 4月に発売された、エレファントカシマシの、おそらく問題作というか衝撃作と言える、11枚目のアルバム『グッドモーニング』を、私は発売されても聴いていませんでした。その前の衝撃シングル「ガストロンジャー」も聴いていなかったはず。

エレカシに興味は抱いていたものの、その頃、精神的にも体力的にも忙しく、というのはきっと言い訳でしょう。だって、音楽はちゃんと聴いていたんだから。

その頃、私は椎名林檎を好きになって、そこから、彼女が敬愛するブランキー・ジェット・シティとかくるりを好きになりました。椎名林檎はエレカシのことも事あるごとに賞賛していましたが、その時点でもう私は『愛と夢』や数作品を聴いていたので、それよりは自分にとって未知であるブランキーやくるりに興味を持っていかれたのです。

そうこうしているうちに、『ROCK IN JAPAN FESTIVAL』の開催が決まりました。ロックフェスです。出演者を見ると、

SHERBETS (元ブランキーの浅井健一率いるバンド)
くるり

そして、

エレファントカシマシ

私は思いました。

「おお! 行きたい! SHERBETS とくるりが観れて、エレカシ “も” 観れるなんて!」

ROCK IN JAPAN FES. 2000
2000年8月12日(土) 国営ひたち海浜公園


これがエレカシとの「本当の出会い」でした。

ステージは一つだけで、この日のタイムテーブルはこう。

11:00 AIR
12:00 Husking Bee
13:00 くるり
14:00 SHERBETS
15:00 エレファントカシマシ
16:30 SUGAR SOUL
17:30 ラッパ我リヤ
18:00 ZEEBRA
19:00 Dragon Ash

真夏の暑い時間帯――。エレカシのセットリストはこうだった。

1. Soul rescue
2. so many people
3. 悲しみの果て
4. ゴッドファーザー
5. 武蔵野
6. good morning
7. コール アンド レスポンス
8. ガストロンジャー


これが私の「エレカシ初ライヴ」だったんだ。

この日は、「くるり → SHERBETS → エレファントカシマシ」が私の中でメインだったんだけど、すべてエレカシに持っていかれた。熱くて、熱くて、灰になってしまった。(くるりや SHERBETS が先で良かったかも知れない)

今でも覚えている。エレカシが登場しただけで、宮本さんが白シャツで歩いてきただけで、まだ曲も何も始まっていないのに、もう、「かっこいい!」だった。音も何も鳴っていないのに、もう、鳴り響いていた。ガッツーーーン!だった。ドッカーーーン!だった。

私の中で何かが弾けた。

だから、『グッドモーニング』がというより、この日のライヴがエレカシとの本当の出会いです。
発売日を意識してちゃんと買った最初のアルバムっていうのは、次の『ライフ』になると思うし。あ、その間の『スウィート メモリー ~エレカシ青春セレクション~』や『SINGLES 1988-2001』になるのか。とにかく、ライヴが出会いだったのよねぇ。

フェスに行くと決めて、予習のために『グッドモーニング』を聴きました。前作『愛と夢』からは想像もつかないような、攻撃的でハイテンションなサウンドと歌詞。そりゃ驚きましたが、どこかで「やっぱり」というような気持ちになったのを覚えています。

『愛と夢』のときに書いたように、インタビューを読んで「この人、絶対おもしろい!」と思ったんだけど、そのときのいくつかの作品を聴いて、その「おもしろさ」があんまり出てないな~と思ったりもしたんです。テレビの音楽番組でトーク(というかキャラ)はめちゃくちゃ面白いのに、音楽は普通というか(そのギャップがまた良かったりもするが)、極端な話、トークの方が面白いじゃんみたいな(ああ、宮本さん、ごめんなさい)。

だから、インタビューの「この人、絶対おもしろい!」に匹敵する作品があったら面白いのになって、どこかで思っていたんだと思う(まだ初期の作品とかろくに聴いていなかったからねぇ)。『グッドモーニング』にはその「おもしろさ」が出ていると思ったんです。だから、良い意味で、そんなに驚かなかったというか。むしろ、待っていたというか。
「初期の頃は今とまったく違う感じだったらしい」という話を聞いていたのも、そんなに驚かなかった要因やも知れません。

2000年夏、すべてはここからはじまった!

『グッドモーニング』から二曲!!





そういや、あの日のひたちなかでのエレカシ、女の人もダイヴしてたな。