「ひきこもりの原因」

 ひきこもりの要因は大きく分けて2つのグループに分けられます。

①生物学的要因
②心理的要因

それぞれについて説明していきましょう。

①生物学的要因

●精神疾患があると考えられる場合です。
・統合失調症
・鬱病
・強迫性障害
・パニック障害
などがあげられます。

こういった場合は速やかに専門家(精神科医、心療内科医)に診てもらう必要があります。
その中で、投薬治療を行う流れになることが多いでしょう。
注意点としては、「きちんと話を聴いてくれる」「薬の説明を分かりやすくしてくれる」
「最初は少量の薬から始める」医師を選ぶことが必要となります。

②心理的要因

精神疾患が考えられない場合です。
なんらかの心理的ストレスを受け、そのことにより挫折感、疲労感を抱え、
ひきこもるようになるケースです。

本人は自分に対する評価が低くなり(自尊感情が低い)、
何か行動を起こす場合でも「自分にはできない」「あの人だからできた」
というマイナスの思考になることがあります。

こういった場合は、カウンセリングなどの専門機関にかかることが必要でしょう。
じっくり話をし、具体的に立ち上がりのプログラムを実行してくれる存在が、必要です。


ひきこもりの要因は一つにしぼれない


 以上大きく分けて2つの理由を述べましたが、ひきこもりの要因について考える前に、
まず「原因は一つにしぼられない」 という認識を持つことが大切です。

 さまざまな要因が相互に作用し合い、「ひきこもり」という一つの状態を生み出します。

 複合的な要因によって引き起こされることなので、一つの要因にしぼることは困難です。
 また仮に本人が「○○が要因である」と言ったとしても、ではその要因を潰せば元気になるか、と言われればそういうことでもありません。
 もちろん明らかなものは1つ1つ改善していくことは必要です。
 ただ、押し付け合いにならないようにしていくことが大切です。


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