【 大手のデジタル汎用化サービスと経営戦略 】




2013年のデジタル地図の国内市場規模が

10兆円に達する見込みと経済産業省が試算をしていて、

この金額は国内の農業・漁業を合わせた市場と同規模であるそうです。



IT技術が進化し、

紙媒体で見るものであった地図のデジタル化は

凄い勢いで進んで来ており、



車のナビゲーション化は搭載されて当たり前の標準装備ゾーン。

無料で利用できるグーグルマップの充実度も高く、

検索で探す場所が一発でわかる機能はもう当たり前で、


ストリートビューという平面図のマップから、

写真で、路上を自分が歩いているように見える機能まであり、

その気なら部屋にいながらに世界中を旅行する事もできる、


地図もパソコンからだけで無く、

スマホやタブレットからも検索できることができ、


鉄道の乗り継ぎや時刻表などの

ナビゲーションと合体して目的地まで道案内をしてくれる、

機能まで無料アプリで入手が可能、至れり尽くせりです。




そんな中、地図販売の「ゼンリン」の方針を知る機会があった。



紙媒体で有料であった「地図」がネット上から無料で利用できるので、

さぞかし苦戦を強いられているのではと推測していたがそうではなかった。



ゼンリンはこれまで、

顧客の求める仕様の地図を作る事を得意として来たそうだが、

これからは「あなた専用」の地図を作り、その付加価値で勝負するという。




たとえば地図上での建物も位置情報だけで無く、

建物内の仕様まで明示してる場合、※ 外来自由のトイレなど。、

特定の機能を求める人にとっては有用でありそこに差別化が生まれます。




グーグル地図は確かにネット上での利便性を追求しているが、

より専門性を深めた地図をコストをかけて作成するという部分には、

コストと手間を考えると「来ない若しくは来れない」という読みで、




大手のデジタル汎用化サービスに対しては、

地図というカテゴリーにおいての情報や価値を、

どう深堀りして表現していけば、グーグルのような所とも、

「競合では無く協合し」ていく事も可能であり、

そこを伸ばして行きたいとのこと。




簡単に手に入れるものではなく、

そういうものは大手企業が汎用化していて価格競争にもなる。




「お金を払ってでも手に入れたい価値」を、

自社の事業ドメインの中で、どう戦略面を構築して行くのか、

日々、考える事はつきないと思いますが、

常に考えなくてはならない大事な所であると思います。





ランチェスター経営名古屋  川端

http://www.lanchester-nagoya.jp/