・波紋を呼ぶ積水ハウス在日訴訟  ~人権という名を語った事件の真相は~ | アジアの真実

・波紋を呼ぶ積水ハウス在日訴訟  ~人権という名を語った事件の真相は~

顧客提訴 反響よぶ会社の訴訟支援:東京新聞
 先月三十一日、大手住宅メーカーの積水ハウス(大阪市北区)に勤務する在日韓国人二世の徐(ソ)文平(ムンピョン)さん(45)が、差別的な発言をされて精神的苦痛を受けたとして、大阪府内の顧客男性に慰謝料三百万円と謝罪広告掲載を求めて大阪地裁に提訴した。社員が顧客を訴える裁判に対し、会社が裁判費用を負担したり裁判出席を勤務時間と認めるなど、ほぼ全面的に支援することがクローズアップされ、反響が広がっている。 (中里 宏)

 訴状などによると、昨年二月、徐さんはマンションの排水管詰まりの緊急工事報告書と今後の改修工事の見積書を持ってマンションオーナーの被告男性方を訪問。ハングル文字と漢字、カタカナの読みがなが入った名刺を見た被告男性は「積水ハウスという看板とこの名前を一緒に載せるとはけんかを売っているのか」「ようこれで商売するな」などと約二時間、差別的発言を続けたとしている。

 これに対し、被告男性は「差別意識に基づいて言ったことではない」と反論する。

 男性によると、「二、三万円の工事と思っていたら、最初二十五万円を請求されたネズミが一階の空き店舗の床下から石を運んでいて、一、二カ月後にはまた詰まるので、五十万-百万円の改修工事が必要と説明された。金額が法外だと思ったし、説明にも非常な疑念を持った」という。

 名刺については「読みがなが小さくて見えず、『じょさん』とお呼びしたら、『違う』と言われて何を言っているのか分からなかった。そこから(表記を)どれか一つにしてほしいと言った。改修工事も断ると言っても聞いてもらえなかった」という。提訴を「人権で圧力をかけて自分の言う通りにさせる商売のやり方」と批判。両者の主張は全面的に食い違っている。

 積水ハウスは「勤務中に生じた事案であるため、当社としても先方と折衝し円満解決を試みましたが、解決に至りませんでした。(徐さんに対する支援は)雇用管理や社会的責任という観点から行っています」と公式にコメント。同社の山口英大広報部長は「従業員を会社が守れなくて誰が守るのかということです」と補足する。

 インターネット上などでは「顧客を訴えるなんて」との反響が大きいが、山口部長は「お客さまは神様と言われるが、それも事実。私は物差しが違うと思うんです」と言う。

 同社のホームページには、「人権問題への取り組み」として一九八〇年からあらゆる人権問題に全社で取り組んでいることが強調されている。全社的な取り組みは同年、部落差別図書の「地名総鑑」を同社が買っていたことが発覚し、人権団体から厳しい糾弾を受けたことが始まりとされる。(中略)

 徐さんは、なぜ名前にこだわったのか。生い立ちを抜きにしては語れない。

 徐さんは一九六一年、山口県で五人兄弟の末っ子として生まれた。戦前、日本に渡った両親は小規模の養豚、農林業を営んでいた。(中略)

 小学二年の時、一家は大阪万博(七〇年)前の建設特需にわく大阪府内に仕事を求めて引っ越した。徐さんの胸は「都会にいく期待」で膨らんだ。だが、待っていたのは「韓国人」とののしられ、銭湯の湯船に沈められるなど、いじめの毎日だった。

 自分のルーツに対する嫌悪感は増すばかりだった。「当時はテレビでも韓国のニュースといったら悪い話ばかり。日本人になりたい、でもなれない。キムチの赤い色が汚く見えるんですよ。着物はすごい上品に見えるのにチマ・チョゴリはみじめだと」(中略)

  徐さんが、通名を本名に変えたのは中学時代だ。学校や近所の同胞青年から、在日コリアンが生まれた歴史的経緯を学ぶうちに心は揺れ動く。高校生だった兄が先に本名に変えたのも影響した。「一世が日本に来た経緯とか歴史を知っていくうちに、(通名は)本来の姿ではないな、隠してるなと。韓国人なのに韓国を嫌っていることに矛盾も感じました。だからといって、はい分かりましたと簡単には変えられない」。友人に説明して回り「つらくない環境づくり」をしながら、地域の子供会の応援も得て、三年の一学期に本名を名乗ることに踏み切った。(中略)


 今回、顧客を訴えたことには「僕も会社員。大概のことはがまんします。ただ民族をばかにされるのは許せない。慰謝料の額なんてどうでもいい。僕の望みは本名で生活し、仕事をし、顧客にあいさつする。それが違和感なく、ごく普通になること。僕みたいに嫌な思いをした人が、ちょっとでも勇気づけられたら意味があるんじゃないか。それが最大の目的」と言う。

 提訴のニュースを見た愛知県の在日の主婦からの手紙には「記事を見て元気をもらったような気持ちになりました」と書かれていた。「支援してくれる会社も素晴らしいと思ったが、もっと見直したのは日本人。『ニュース見たよ、勇気いったやろ』『気持ち分かるよ』と電話がかかってくるんですよ。心ある人が多い」。徐さんは「これが宝物ですわ」と主婦の手紙を大事そうにしまった。

 在日の知人の前で、うっかり「バカチョンカメラ」と口走ったことがある。その後、彼は、ことさらに「バカボンカメラ」という言葉を使った。韓国語で「日本」は「イルボン」だ。何度目かで、胸の奥にボッと火が付き、飛びかかりたい衝動にかられた。民族差別とは感情にじかに響くものと初めて知った。(充)

 

 積水ハウスの在日韓国人社員が、顧客が自分に差別的発言を行ったとして提訴した事件が話題になっていますが、この東京新聞の記事を読むと、単純な”人権問題”でもない可能性が出てきたようです。この東京新聞の記事には、第一報では出ていなかった、”被告側”の主張が出ています。「最初数万円であった工事費が最後には100万円にもなり、工事を断る声も積水ハウス側が聞いてくれなかった」これでは最近話題のリフォーム詐欺と変わりはありません。形勢が悪くなった在日韓国人の社員は、顧客が自分の名前に関して発言したことを利用し、人権問題を武器に強引に商談を進めた可能性も否定できません。


 私見ではありますが、私は”人権”という言葉があまり好きではありません。理由は、しばしばその言葉が人を貶める為に使われることがあるからです。”人権”と言うと守らなければならない尊いものだという意識を多くの人が持っていると思いますが、残念ながらそれを逆手に取って他人を貶めたり、人権擁護法案のように人権という名のもとに必要以上に自由を縛ろうとする動きがあるのは事実です。まだ真相はわかりませんが、今回のケースも被告人が主張するように、人権という名を語って顧客に圧力をかけて強引に商売を成立させようとし、うまくいかなかったら報復のように人権を盾に訴訟を起こしたというのが事実であれば、許されることではありません。


 また直接は関係ありませんが、この在日韓国人が自分のルーツを語っている中で、「強制連行された」のではなく、「戦前日本に渡った」と書かれているのも非常に興味深い点ではあります。その後、「一世が日本に来た歴史とか経緯を知っていくうちに・・・」と記述がありますが、自分のルーツは強制連行などではないとわかっていながら、いったいどんな歴史や経緯を知ったのでしょうか。彼の頭には自分のルーツに対する事実と、ねじ曲げられ作られた歴史が二つ存在し、いつしか作られた歴史の方のみを信じ、自分の存在や日本に対して間違った概念を持ってしまったということはないでしょうか。


 どちらにせよ、人権という名を騙ったこの裁判の行方を今後注意深く見守って行きたいと思います。


参考サイト:積水ハウス ねずみ裁判

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参考書籍:

「在日」論の嘘―贖罪の呪縛を解く
浅川 晃広
4569649688


在日・強制連行の神話
鄭 大均
4166603841