・映像流出の海保職員起訴で菅政権は終了する ~国民の声を聞け~ | アジアの真実

・映像流出の海保職員起訴で菅政権は終了する ~国民の声を聞け~

仙谷氏:海保職員による映像流出、故意なら由々しい事案

 仙谷由人官房長官は10日午後の記者会見で、沖縄県尖閣諸島沖で発生した中国漁船と海上保安庁の巡視船が衝突した事件を撮影した映像を動画サイトに投稿したと告白した海保職員が警視庁の事情聴取を受けていることについて、故意に流出させたことが事実なら「大阪地検特捜部の事件に匹敵する由々しい事案だ」との認識を明らかにした。

  仙谷氏はこの職員への対応について「犯罪がもし発生しているとすれば、刑罰も含めて、行政罰もしかるべく行為の質と量に応じて行わなければならない。徹底した捜査に基づいて処分を行う必要があれば行う」と指摘した。

  世論は職員に寛大な措置を取るよう求める声が多いとの質問に対しては「国民のうちの過半数がそう思っているとはまったく思っていない。いろんな事件が起これば、けじめのついたしかるべき措置をしてもらいたい、という健全な国民が圧倒的な多数だと信じている」との見方を示した

  海保の鈴木久泰長官は10日午後の衆院予算委員会で、第5管区海上保安本部職員がこの日の朝に船内で映像をもらしたことを上司に報告、事情聴取も受けていると述べた。中谷元氏(自民)に対する答弁で明らかにした。警視庁は同職員を国家公務員法の守秘義務違反などの疑いで取り調べ、容疑が固まり次第逮捕する方針だと共同通信は報じている。

  仙谷氏は8日の会見で映像流出問題について、海保が国家公務員法違反、不正アクセス行為禁止法違反などの疑いで警視庁と東京地検に被疑者不詳のまま刑事告発したことを明らかにしていた。ネット動画サイト「ユーチューブ」に流れた映像は、石垣海上保安部が事件当時撮影した映像から必要な部分を編集して那覇地方検察庁に提出した映像とほぼ同一で、検察当局と海保で保管されていたという。


人気ブログランキングバナー←最初にブログランキングのご協力お願いします。



 尖閣事件の映像を流出させた海保職員が逮捕されるようですが、菅内閣は仙谷氏を筆頭に、この事件を凶悪な情報流出事件にすり替えようとしています。それどころか、凶悪犯を捕らえた政府の手柄のように激しく勘違いした言動をしているようですが、先日の記事にも書いたとおり、問題の本質は全く違います。

 問題の本質は、このビデオが公開され、中国漁船の非が白日の下にさらされた結果、


・船長を無条件釈放した政府の不当性。

・ビデオをこれまで非公開とした政府の不当性。


 この二つの不当性がはっきりしたことです。これこそが本質であり、議論されなければならない事柄です。我々国民は、政府の汚い問題すり替えにだまされてはいけません。野党も、この点を徹底的に国会で追及すべきです。

 もちろん、政府管理下の情報が流出したということ自体も重要ですが、それ自体も最も糾弾されるべきは政府の責任者です。つまり、菅総理であり仙谷氏であり、担当大臣です。これらの然るべき立場の人が謝罪し、責任を取るのが最優先のはずです。それをやらずして流出させた人物のみを厳罰に下すなど言語道断です。


 さて、逮捕されたこの海保の職員が今後どうなるかですが、こればかりは正規の手続きで告発され、逮捕されている限り、成り行きを見守るしかありません。例え起訴されても、建前上は検察が法律に基づいて判断した結果であり、政府の意志は無関係となりますが、国民はそうは見ません。明らかな犯罪人である中国人船長を無罪放免にしたのは、検察ではなく菅政権の判断であったことは国民は知っています。その一方で、自らの身をなげうってその不当性を証明しようとした正義の味方を起訴したようであれば、国民の不満は一気に菅政権に向けて爆発するでしょう。

 菅氏や仙谷氏は、国民の過半数がこの海保職員を厳罰に処せられることを望んでいるなどと話しているようですが、少しは現実を見た方が良いでしょう。そのようなことを望んでいる国民はいません。世論の読み違えも甚だしい。

 仮に海保職員が起訴されたら、その瞬間に菅内閣は爆発的な国民の反発を招き、とても内閣が存続できないほどの支持率で国民から見放されることでしょう。

人気ブログランキングバナー←このBlogに何かを感じたらクリックして下さい。

参考書籍;
海上保安庁の力 2―もっと知りたい! 海猿の世界 (イカロス・ムック)
4863203616

海上保安庁の仕事-素顔の“海猿”に迫る!-
「海上保安庁の仕事」編集委員会 編
4425954114