・自衛隊広報センターの予算カットの理由とは ~ディズニーランドとの区別すらついていない蓮舫氏~ | アジアの真実

・自衛隊広報センターの予算カットの理由とは ~ディズニーランドとの区別すらついていない蓮舫氏~

「事業仕分け」後半戦開始 53事業のうち19事業、約151億7,000万円を「廃止」と判断:FNN

「事業仕分け」の後半戦がスタートした。しっかり充電して臨んだ蓮舫議員らが、防衛広報費などをめぐり厳しい質問を浴びせ、無駄遣いをバッサリ切った。鳩山首相も会場に足を運び、高支持率を支える仕分け人をねぎらった。無駄な予算に鋭く突っ込む事業仕分けは24日、注目の第2ラウンドが始まった。
防衛省担当者は、「自衛隊(の仕事)というのは、よく見えないというのが、多くの国民の気持ちだろうと思います」と述べた。仕分け人の蓮舫議員は、23日の陸上自衛隊広報センター「りっくんランド」の視察で、自衛隊の仕事に感心した様子で、「すごい! すごくリアルだね」と話していた。
しかし、蓮舫議員は「きのう(23日)、『りっくんランド』に行かせていただいたんですけれども」と話し、一転、24日は、こうした施設や催しが無料であることと、自衛官の募集効果を疑問視した。
防衛省は36億円を要求していて、防衛省担当者が「有料化っていうのは、非常に抵抗がございます」と述べると、蓮舫議員は「有料にしたらお客さんが来なくなるというのは、本当にそうなんだろうかと。例えば、例えば有名なテーマパークは、家族4人で行ったら数万円を超えても、お客さんが、リピーターがあとを絶たない。それが何なんだろうか? それはやはり努力であり、見せ方であり」と答えた。
防衛省担当者は「われわれは努力が足りません。さらにいっそう、おっしゃるような努力しなきゃいけないと思います」と話した。
これに対し、蓮舫議員が「先ほど、『努力が足りない』とおっしゃってましたが、足りない部分をどうやってこの予算で埋めていこうとされているのか?」と質問すると、防衛省担当者は「維持経費、来年度(2010年度)からゼロだと言われると、私ども、ちょっと立ち行かなくなるということだけ、ご理解いただきたいと思います」と苦笑いした。
すると、蓮舫議員は「大変申し訳ないんですけど、笑って終わる話では、実はないんですよね」と述べ、「この施設に関しては『予算削減』をお願いしたいと思ってます」と続けた。
結局、仕分けチームは、自衛隊の広報事業など36億円については、予算削減と判定。続いて行われた国際平和協力センターの整備費8億円については、廃止と判定した。

(中略)

そして、仕分け人から「無駄」の烙印を押され、廃止や大幅縮減など厳しい評価の続いた次世代スーパーコンピューターや、ロケット開発などの科学技術の関連予算について、24日、学術会から異例の声明が発表された。
東京大学の濱田純一学長は「削減だけが先行する、それは到底、わたしたちには理解ができないところでございます」と述べた。また、京都大学の松本 紘総長は「科学技術立国にあってこそ、日本の未来が開ける」と述べた。
東大など9つの大学は、「次世代の若手研究者の将来を危うくする」と、見直しを求めた。
さらに経済界、閣僚からも声が上がった。御手洗 冨士夫日本経団連会長は、「国の成長力の源泉ともいうべき科学技術部分について、削減されるということは、非常に残念に思っております」と述べた。
また、原口一博総務相は「『角をためて牛を殺す』といったことがないように、しっかりとした精査を行う」と述べた。
予算削減へ、苦闘の続く事業仕分け。後半戦初日は、議論された53事業のうち19事業、およそ151億7,000万円が「廃止」と判断された。仕分け人の蓮舫議員は「きょう(24日)も長かったですね。前半戦に比べたら、より一歩踏み込んだやり取りができたのかなとは思ってます」と述べた。

 民主党の事業仕分について、9大学の学長らが合同で反対声明を出したり、経済界や学会から異例の声明が続出していますが、今回の自衛隊の広報施設に対する削減理由があまりに酷かったので記事に取り上げました。

 この蓮舫という人物、前半戦から的外れだったり抽象的な質問をして、相手側担当者が言葉に詰まったりすると得意気な顔をして廃止や削減の根拠とするなどした場面がテレビで映し出され、その醜態ぶりは言葉にならないほどでしたが、今回の自衛隊広報センターの費用削減の理由も特に酷い。自衛隊の広報センターを、ディズニーランドか何かと勘違いして、同じ経営努力をせよとは見当違いにも程があります。その程度の低さには驚くを通り越して呆れ果てるばかりです。

 日本の国防予算は約4兆8000億円。日本の人口が1億2000万人ですから、赤ん坊から老人まで老若男女全ての人が一人当たり自衛隊のために4万円を毎年支払っている計算になり、蓮舫氏の言う4人家族だと、実に年間16万円を支払っていることになります。これは大変大きな額です。これらは税金から賄われています。しかしながら、多くの国民にとって自衛隊は身近ではなく、自衛隊がどんな活動をし、どんな装備に自分たちの税金が使われているのかということを正確に説明できる人は少ないでしょう。いざというときは守ってくれるとは言っても、全く身近に感じない存在に毎年4万円も払っているという事実には抵抗があるものです。

 そのために国は、国民から一人当たり年間4万円という大きな額の税金を預かっているが、それはこんなことに使っており、自衛隊員はこんな活動をしているということを国民に説明し、理解してもらう必要があります。それこそが広報センターの役目なのです。無料でどんな国民がいつでも入場できてこそ広報センターの意義があります。高い入場料を払って遊戯を楽しむ遊園地とはそもそも存在意義が違うのです。毎年16万円も支払っている家族が、さらに数万円を払わないと自衛隊が何をしているかを広報する施設に入れないとしたら誰が行くでしょうか。自衛隊に対する反発が増えるだけです。 
 今回のディズニーランドと広報センターを比較した発言は国会議員、そして与党議員として最大級の恥と言えるでしょう。 

 また、徴兵制のない日本では、自衛隊は人材確保に非常に苦労しています。広報センターはその募集にも一役買っています。これらに対する予算を削減するのであれば、徴兵制を含めた自衛隊の人材確保に対する代替案を出さないと道理が通りませんが、蓮舫氏にそこまでの深い思慮があって予算削減を行っているとは到底思えません。

 科学技術など、各分野に対する専門技術を短期間で勉強しろというのは酷な話であり、的外れな質問も多少は仕方ない(それでも度が過ぎていますが)かもしれませんが、国会議員として最低限、国防機関の広報センターとディズニーランドの存在意義の違いくらいは理解した上で事業仕分けに当たるべきです。


 確か数日前のTV番組で蓮舫氏が出ていましたが、スーパーコンピュータの予算廃止について批判が高まっていることについて、「実は今そのことについて文科省で意見公募を行っていて、すごい数の意見が集まっているんですよ。私たちはそういう活動もしています」とさぞ自分の手柄のように話していましたが、そもそも先日も当Blogで紹介した文科省の意見公募は、あまりに低レベルな事業仕分けについて文科省が反発して国民に対して意見を求めたものです。つまりは蓮舫氏に対する文科省と国民の反発を象徴とも言えるものなのですが、それを誇らしげに語る姿には何もかも理解ができていない滑稽さすら感じました。


 事業仕分け自体には私は賛成ですが、担当している議員の能力があまりに低く、全体的にその判断基準があまりにも稚拙すぎる。収支がプラスかマイナスかだけが最大の関心事になっており、民間営利団体と国家プロジェクトの違いさえ理解できていない現在の事業仕分けは、原口氏の言うとおり「角をためて牛を殺す」以外の何物でもありません。たった1年で日本は取り返しのつかない事態になりそうです。


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参考書籍:
民主党の闇 理念なき批判政党、その疑惑と金と政策の研究
4880862509


民主党政権で日本経済が危ない!本当の理由
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