・沖縄県民大会11.6万人参加は捏造か ~11.6万人参加の妥当性を検証する~ | アジアの真実

・沖縄県民大会11.6万人参加は捏造か ~11.6万人参加の妥当性を検証する~

沖縄県民11万人の怒り、国を動かす…検定見直し検討:読売
 1日、文部科学省が再修正の検討を始めた沖縄戦の集団自決の記述を巡る教科書検定問題。11万6000人(主催者発表)が結集した沖縄県民大会からわずか2日にして、検定意見の撤回を求める県民の怒りが文科省を動かした形で、県内では「当然の対応」と、早期の再修正を求める声が相次いだ。

 仲井真弘多知事は、町村官房長官が文科相に再修正への検討を指示した1日夕、記者団の質問に答え、「地域の意見に丁寧に耳を傾けようと言う福田内閣の姿勢に沿っての発言とすれば、早い反応だ」と評価。近く上京し、文科相に撤回を要請することを明らかにした。

 また、文科省の検討開始のニュースを聞いた仲村守和県教育長は「こんなに早く対応するとは」と驚いた様子。県民大会の最中、文科省の担当者から県教委職員に参加者数の問い合わせがあったことを明らかにし、「11万と答えると絶句していたらしい」と語った。

 一方、県民大会の壇上で渡嘉敷島で起きた集団自決の様子を証言した渡嘉敷村教育委員長の吉川嘉勝さん(68)は、「それなりに評価はするが、即、撤回されるほど簡単ではないと思う。粘り強く、日本軍の下で惨劇が起こったことを言い続けたい」と冷静な口ぶり。

 県民大会実行委員長の仲里利信県議会議長は「戦争体験者は高齢化しており、真実を歴史に残すには証言できる人たちが生きているいま、訴えていくしかない」と、さらに運動を継続していく考えを示した。


 昨日記事にした沖縄の集団自決に関する軍関与記述に対する再検定問題ですが、政府を動かしたとする、県民大会11万6000人という数がかなり怪しい可能性があることがわかってきました。現在、インターネット上の掲示板やブログなどでかなりの話題となっています。私も、これが事実だとすれば見逃すことは出来ないと思い、ネット上の情報を集めてみました。以下に、ネット上で個人の方が作成し、アップされている写真も転用しています。問題があればご指摘下さい。


 まず、9月29日に県民大会が行われたのは、宜野湾海浜公園という場所です。ここは、野球場や体育館などを併設する大きな敷地を持っていますが、県民大会が行われたのは、その中央に位置する公園(広場)です。まず最初に、県民大会時の空撮写真です。


空撮



なるほど、数百人というレベルではなさそうです。では、この広場、いったいどれくらいの人が入るのでしょうか。この公園を広い範囲で空撮したのが以下の写真の矢印部分です。


矢印


 右上に野球場が見えます。この野球場と広場が大体同じ大きさだというのがわかると思います。ではこの野球場の収容人数はどれくらいでしょうか?公式HP によると、内外野のスタンド合わせて11,800人とのことです。これは、外周のスタンドの総数ですから、野球場の中の部分に概算でその2倍の人数が収容できるとすると、合計35,400人。多めに見積もって、3倍の人数が野球場の中に入るとしても、47,200人。どうみても、ほぼ同じ面積で隣接するこの広場に、11万6000人が入っているとは考えられません。


 ではもし仮ににこの広場に11万6000人が入ったとしたら、1平方メートルあたりの人口密度はどれくらいになるでしょうか。この広場、周辺の歩道まで合わせた面積を地図ソフトで計算された方がいますので、その画像をお借りします。


面積



 この画像によると、歩道まで含めた最大限の範囲を勘案して、26620平方メートルです。ここに11万6000人が入るとすると、1平方メートル当たり4.35人となります。1メートル四方のスペースに、4.35人です。このスペースを想像してみて下さい。お互い体が重なり、一切身動きが取れない程の状態です。満員電車と同じくらいの密度と言えるでしょう。全くの隙間もなく歩道まで全てこの人口密度で一杯だとしてやっと11万6000人。あり得ません。だいたい、最初の写真に写っているスペースは、この広場の2/3程度のスペースしかありません。

沖縄タイムスが自慢げに近くから空撮した写真 を見ると、とてもそんな密度には見えません。


沖縄タイムス


 また、仮に11万6000人が集まったとして、鉄道のない沖縄(ゆいレールは宜野湾まで通っていません)でこれだけの人数をどうやって輸送したのでしょうか。11万6000人が仮に全員バスで移動したとします。1台あたり40人が乗っていたとして、バスは2900台必要になります。のべ2900台のバス!恐ろしい台数です。実際はマイカーで周辺駐車場まで来た人、徒歩で来た人などもいるでしょうが、駐車場台数も限界があるでしょう。では沖縄にはどれくらいの数のバスがあるのでしょうか。沖縄の大手バス会社のバス台数を調べてみると、琉球バス交通394台、沖縄バス株式会社265台となっています。これは大手2社が保有する、路線バス含めた県内の全バス台数ですから、実際動員できるのはこの何分の1もないくらいでしょうか?とてものべ2000台以上という数をさばける交通機関があったとは思えません。


 上記で記述したものはあくまで推測であり、11万6000人という数字が嘘だという決定的な証拠にはなりません。しかし、非常に疑わしい数字であるということも間違いありません。私には多くて4万人程度が妥当な数字に思えます。また、11万6000人という数は、主催者発表の数字ということでありますが、こういうイベントの時には、警備や交通誘導にあたった警察機関からも人数が発表されたりするものです。しかし、今回は記者クラブから要請があったにもかかわらず、県警が人数発表を控えたという情報もあり、怪しさを増大させています。

 

 もし悪意ある団体が意図的に水増した人数を公表し、マスコミがそれを鵜呑みにして発表、そしてそれを何の調査もなく信じた政府機関が、声の大きさだけを恐れて歴史を書き換えようとしたのであれば、この国は恐ろしい事態に陥っていると言わざるを得ません。

 歴史事実よりも、声の大きさが尊重される。しかのその声の大きさというのは捏造である。これが事実だとしたら、我々は何という国に住んでいるのでしょうか。


10/3 12:30.追記

 本日の産経新聞に、実際の人数は4万3000人程度であったことが書かれています(→10/3 産経妙 )。

また、産経新聞那覇支局長の小山氏のブログ にも、警察当局が持っている情報では4万2000人となっていることが書かれています。やはり11万6000人というのは捏造であった可能性が高いです。



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参考書籍:
沖縄戦・渡嘉敷島「集団自決」の真実―日本軍の住民自決命令はなかった! (ワックBUNKO)
曽野 綾子
4898315453


母の遺したもの―沖縄・座間味島「集団自決」の新しい証言
宮城 晴美
4874982492