スコッチで乾杯! | Lancashire スローライフ

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イギリスLancashireより、何気ない普段の生活を紹介しています。
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昨日は、先日亡くなったお婆ちゃんのお葬式でした。
前回、イギリスでのお葬式を紹介しましたが、お婆ちゃんは、教会にちゃんと通うような信者ではなかった為、教会での式はなく、最初から焼き場に行って、焼き場での式をし、その後、Pubへ行きました。



先週1週間は、3月とは思えないほど暑い日が続き(20℃超え)、イギリスの夏のようなお天気の毎日でしたが、残念ながら昨日は、曇り空で10℃位まで気温も下がり、寒いイギリスに逆戻りした中でのお葬式になりました。

前にも話しましたが、お婆ちゃんはスコットランド人で、スコットランド人である事を誇りに思ってたので、今回のお葬式では、焼き場の敷地内からは、バグパイプ奏者にスコットランド国歌(スコットランドの花)を演奏してもらい、それに付いて棺が運ばれてきました。


昨日は、残念ながらカメラは持って行かず、写真は撮れなかったので、別なところで撮った写真ですが、こんな感じのバグパイパーさんがバグパイプを吹きながらの登場になりました。

棺は、小枝で編んだバスケットのような木でできたWicker Coffinと言う棺でした。
全て木でできてるので、焼いた時に一緒に自然に帰るし、見た目にも素敵だから・・・と選んだようです(子供達が選んだ物ですが、実は、後から聞いた話、お婆ちゃんはあんまり好きじゃなかったらしいと言う話も

お花は、子供達からと孫・ひ孫達からと用意してもらいましたが、ここでもスコットランド国花のあざみやお婆ちゃんの好きだったフリージアを使った物で素敵な花輪(?!)ができてました。

上のバグパイパーさんが着てるキルトもそうでうが、スコットランド人は家によって、タータンチェックの模様が決まっています。
私はこのパターンがいいわと選べる物ではないそうです。
お婆ちゃんの旧姓はGunnで、Gunnはこんなパターンのタータンチェックで右側のブローチもGunnの紋章になります。

  


ボンはこのお婆ちゃんの家のGunnのネクタイをして、寒かったのでマフラーも。
私は、3年前のクリスマスプレゼントとして、お婆ちゃんからもらっていたこのブローチをジャケットに付けてお葬式に参列してきました。

お葬式では、ボンも参列者の前で、詩を読むという大仕事が。
なんとか泣かずに最後まで読み上げました。

当初、お葬式の打ち合わせをしていた時は、お婆ちゃんはF1が好きだったから最後に棺がオーブンに入る時に(通常カーテンが閉まって見えないのですが)F1の曲を流して、ビューンって棺が消えるっていうのはどう?なんて話もしてたようですが、そんなところで笑いを取るのもどうなの?と言う事でそれはなくなりました。
ちょっと見てみたかった気もしますが・・・

その後は、すぐそばのPubでビュッフェ形式の軽食をしながらみんなで団らん。
お婆ちゃんには、6人の子供がいて、ママが一番上の長女。その下に2人の妹と3人の弟がいて、会った事のない親戚もいっぱいいました。ママの妹である一人の叔母は、なんと既にひ孫まで産まれたと(つまりお婆ちゃんのひ孫の子供が先日産まれたそうです)。
その叔母以外は、全員離婚歴ありで、元旦那とか元奥さんなんかも集まってくれてました。
途中でスコッチが好きだったお婆ちゃんの為にみんなでスコッチのショットで乾杯までありました。
お葬式とは言いながらもこうやって親戚一同が集まる事は、なかなかなかったので、みんなで素敵な時間を過ごす事ができました。

早くになくなっていたお爺ちゃんは、昔RAF(航空隊)で働いていて、早期退職し、お婆ちゃんとPubを経営していたのですが、ある日、突然Pubを開店する準備中に64歳で亡くなったそうです。
そのPubが今でもあって、何人かでそのPubへも梯子しました。
私は、初めて中に入ったのですが、しばらくぶりに行ったママは、少し変わったと言って、あの頃は、ここに何があって、これは新しいわとか、ここは変わってないわなんて、懐かしみながら、色々教えてくれました。

お婆ちゃんはいつも蝶が好きと言ってたので、私達も蝶の物で素敵な物を見つけるとお婆ちゃんにどうかな?と誕生日やクリスマスプレゼントとしてあげたり、カードも蝶の付いたカードを選んだり、みんなから蝶の物をいっぱいプレゼントされてたお婆ちゃん。
お爺ちゃんが亡くなった後に、しばらく毎日同じ蝶が現れたんだそうです。
それで、お婆ちゃんにはそれがお爺ちゃんだったと。
それ以来、蝶が好きになったんだって話してくれた事があったんです。

実は、お婆ちゃんが亡くなって、叔父・叔母達がママの家に集まってお葬式の相談していた先週、天気が良かったので、みんなで庭のテーブルでランチしながら相談してたら、3回も蝶のつがいがやってきたとか。
私達が夕方に合流した時にその話を聞いて、しばらくしたら又同じ蝶のつがいが現れました。
みんなであれは、お爺ちゃんとお婆ちゃんだったねって、既にお爺ちゃんと一緒になってるようで良かったねって。

帰ってきてから早速、ママからお婆ちゃんの形見分けとして、私にこの指輪どう?と。

その指輪は、昨年のクリスマスプレゼントとして、ママがお婆ちゃんにあげた物でした。

(その時の記事は、こちら


2月にお婆ちゃんに会いに行った時も、私達が行くと、この指輪をはめていて、いいでしょ、気に入ってて、ちゃんとつけてるのよって見せてくれてたんですが、たった3か月とは言え、お婆ちゃんが気に入ってた指輪を私がもらっていいの?とちょっと驚いてしまいましたが、サイズが合うのは私位だと。
それで、ありがたく私もお婆ちゃんの思い出と共に大切に使わせてもらう事にしました。

お婆ちゃんは、きっと今頃、お爺ちゃんと一緒に、スコッチ飲みながら、私達の事を見守ってくれているでしょう。 
これからは、蝶を見かけるとお婆ちゃんかな?って思ってしまいそうです。

素敵な沢山の子供達に囲まれて、幸せな人生だったんじゃないかなぁ。
Cheers to Grandma!