多くの旅行者からブータン人は、おおらかさ、人のよさを絶賛されています。
ではおおらかさの理由はなんでしょうか?
①自分の生活に満足し、幸せを感じている。
②自分や人の失敗を「仕方がない」と割り切る文化で、自責の念にかられたり、人の失敗でがっかりしたりすることがほとんどありません。
ブータンは面倒見がいいとか、親切とかは当たり前で、日本人のように、”自分がしてあげている”という意識はないと思います。
人だけでなく、野良犬などの動物にもやさしいため、野良犬も心地よく過ごしていることをブータンにいればすごく感じると思います。
④ブータン人は「がんばってもどうにもできない」とすぐ思うので、悩むこともなく、おおらかでいられるのだと思います。
日本人は失敗したらどうしようとか考えて緊張したり、悩んだりしますが、ブータン人は失敗しても気にしないし、人からも責められないため、生活は自然とうまくいきます。そのため、ブータン人は自信家で、何事にもフレンドリーに接してくれると思います。
ブータンは昔からずっと農業のため、みんなで助け合って生きていこうという考えです。そのため、みんなで助けあい、仲良く、楽しくいきましょうという感じだと思います。
では、このおおらかさという光に隠れた影の部分はなんでしょうか?
※以下、外国人とは旅行者やビジネスマン(先進国)をいいます。
自分のミスも気にしないし、人のミスも”仕方がない”を終わるので、同じ問題、ミスがたびたび起こります。
ブータン人同士では問題がないのですが、外国人だと繰り返しされるといつか怒ることがあることでしょう。
ましては外国人とのビジネスを考えれば、ブータンでは向かないと思います。
時間や約束に対しての考えかたは、かなりいいかげんです。時間は3時間以内の遅れならよかったと思うべきのようです。
家族を中心した自分のペースで行動します。
そのため、家族の手伝いなどで約束が守れないということは当たり前と考え、「突然の用事で大変だったね」といえるくらいの対応が必要と思います。
ブータン人同士ではいいのですが、外国人との約束を守らないことは信頼関係を築くには難しいと思います。
当然、ブータン人とのビジネスも難しいと思います。
ブータン人は何事も仕方ないで済まされるので、怒られる、叱られることはほとんどありません。
そのため、時間を3時間遅れたことで苦言をいってしまうとすぐに怒ってしまいます。
このことを考えると信頼関係を築くことも難しく、ビジネスでも支障がでると思います。
私は旅行中、ガイドさんが失敗したことがあり、それを悪いと思っていないと感じたので、「○○すべきだったんじゃないですか?」と言った途端、怒り出しました。
ブータン人がよく怒ると知ってたのですが、日本人相手で接客業をしてるので大丈夫と思ってたのですが、これほど怒りやすいのは初めてでした。
89ケ国旅行してて、怒りやすい民族はたくさんありますが、いままで一番すごいです。
自信家の裏を返せば、プライドが高いことがあります。
ブータン人と接する中では、ビジネスでもブータン人のプライドを傷つけない、メンツを大事にすることがとても重要です。
ブータン人のプライドの高さは職業観にもあります。
ブータン人はデスクワークでたくさんの部下を使う仕事がとてもいいと考えています。
日本でいう3Kの仕事をしてる人(インド人)や職人を見下しがちです。
ブータン人は相手に親切にしても、親切どころか当たり前で親切にしてるとは感じていません。
ということはブータンでは”GIVE&TAKE”は存在しないと思います。
親切して、相手にお礼など何を期待していると気が滅入ってしまいます。
もしそれで怒ってしまえば、親切したけど、徳の低い人だと思われます。
その中でいい点をあげると、ブータンでは相手の見返りを期待しないことを考えると、ひたすらギブ、すなわち愛情の訓練になると思います。
日本人はお金を借りるとなるとそれなりの関係が必要で、借りたら早く返そうと思いますが、ブータン人は貸し借りの感覚が薄いため、外国人は貸すときには、あげたと思うことが必要だと思います。
また貸したものでも自分の物のように扱うので、壊れて返ってきても仕方がないという気持ちも必要と思います。
”競争心、闘争心がほとんどない”の裏を返せば、勝ち負けなどにはこだわらず、自分の成長や他人に勝つことを目的とした努力をすることはないということです。
当然、親友同士で切磋琢磨、スポーツ競技、ビジネスを通しての自己成長などは期待できないと思います。
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http://ameblo.jp/la-luna-sarah/entry-11076468738.html
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