☆地震後一ヵ月半 | LA BODEGA PERUANA

LA BODEGA PERUANA

ペルー色々盛り合わせ


8月15日のあの地震から、1ヵ月半が過ぎました。


その日から10月1日現在まで、僕は陸路2回、リマ-ナスカ間を往復しました。


被災地完全復興への道のりはまだまだ遠いですが、

日本語のインターネットニュースのみならずペルーの新聞でさえも

被災地のことが取り上げられなくなった今、

僕のできる範囲での現況報告です。





報告といっても車窓から撮った写真のみになります。

震源地ピスコにも訪れていません。

でも、それでもわかることを報告します。



手元に写真がないんですが、

覚えてらっしゃいますか?

地震直後、日本のメディアでも、

パンアメリカンハイウェイがぱっくり割れた写真が掲載されてショックを受けたものです。

毎日毎日重たい大型トラックや長距離バスが走ってもびくともしないあの道路がね。


あれはリマからパンアメリカンを南進すると、カニェテを出て、ちょうどチンチャに入る手前なのですが



濃いところが埋められた部分


このような感じで、穴は新たに土や砂利、アスファルトを詰めてとりあえず埋められて

その上を以前と同じように大型トラックやバスが走り抜けます。


しかしこれはやはり応急的処置。






ワインディングロード?

こういった、上を問題なく走れるけれども地震でゆがんでしまった道路とあわせて








アスファルトがくっつきやすくなるように


表面が全体的にガリガリと削られ、

接着しやすくなったところの上に









あつあつのアスファルト


アスファルトが流し込まれ









ピターッときれいに


ローラーがその表面を平らにし







後は塗るだけ


きれいになったその上に








これで完成


ラインを引いて完成です。



今は片側相互通行にして、片方づつの整理を行っています。

待ち時間は10分くらいかな?



僕が乗ったバスの運転手によると


こちらの復旧はおよそ1日でできたとのこと


この写真の色の濃い部分は

道が半分割れたとかそういうレベルではなく、


そっくりそのまま消えてしまったそうです。





そしてもう一箇所今大急ぎで修復を進めているところは


よくこのあたりで道路封鎖がありました

チンチャとイカの間にあるサン・クレメンテの川に架かっていた橋。

この橋を現在通行止めにして、復旧作業を急いでいます。



このあたりで唯一の橋を渡れなくなった車は





乾季だからできたこと


このように川を埋めて作られた臨時道路を走ります。

わずかだけれどもやってくる川の水は

道路の下に埋め込まれた土管を通過します。


橋の両側に上り用、下り用、二本の臨時道路が作られました。


こちらは上り線


上り線下り線両方あるおかげでスムーズにいけるはずなのですが

誘導する警察官がいないときは上り線に下りの車が入ってきたりします。



ですので復旧作業が本格的に仕上げの段階に入ってきたこともあって、

今現在のリマ-イカ間の往復の工事による遅れは、

今回20分でした。


あと2週間もすればその時間も半減するものと予想しています。



先ほども書いたとおり、

僕は重度の被災地に直接足を踏み入れてませんが





そこに彼らの家があったのだろうか


しかしやはり道路沿いにもたくさんの倒壊した日干し煉瓦の家屋の瓦礫が並び






海外からもたくさんのテントが送られてきました


まだまだ被災地の一般庶民の住環境に関しては復旧が進んでいないことがわかります。



今回のレポートではパンアメリカンハイウェイで急ピッチで進む修復の様子を取り上げました。

まず日本の高速道路にはある高架・トンネル・多重車線が多かったりしないので

比較的早く修復が可能というのがポイントです。


さらに主要都市が集う海岸地方の幹線道路はパンアメリカンのみということを考えると

このハイウェイはペルーの経済において背骨になる部分ですので

国も修復工事に力を入れているのでしょう。




では、観光地はどうでしょうか?


イカの町のオアシス・ワカチナおよび博物館はすでに復旧して今までどおりの営業を続けていますが

一番被害がひどかったピスコの町の隣町・パラカス、

ここはかの有名なエコロジカルツアー

バジェスタス島ツアーが出発する場所なのです。


アシカちゃんと海鳥たちは元気にしているのかな?



桟橋付近

おお、観光客もしっかり来ている!





灰色のかもめはエレガント


桟橋付近の人懐こいペリカンもカモメも相変わらずだ!



さあ


海側から


復旧した桟橋から海をモーターボートで行くことおよそ30分。

そこには


たくさんの



糞の王者・海鵜


海鵜





カツオドリさま


カツオドリ










糞ボルトペンギン?


ペンギン


などの海鳥が








パノラマ写真撮り忘れた


所狭しと岩場に並び、小さなガラパゴス諸島、バジェスタス島で僕らを迎えてくれたのでした。



繁殖期でないので今数は少なめですが


小さなハーレム


かわいいアシカ達も忘れてはいけません。




ん?鳥の糞で白っぽいはずのあの島の表面が黒っぽくなっているのはなぜ?


黒い糞?






ズームイン


ちかづいてみると…




鵜の黒だかり


そこは非常に濃い密度でできあがった何万という鵜のコロニーがあったのです。





鵜とアリは似ている

ほかにも鵜はすごーく長い何kmにもわたるフォーメーションを組んで飛行をしたりして

島から陸に帰る僕を見送ってくれました。







…バジェスタス島ツアーはいつものように2時間きっかりで終了しましたが

地震前とまったく変わらない迫力を見せてくれました。

最後にはイルカさんなんかも顔を出してくれました。




ツアーが終わったあと、地元の旅行代理店の女性が


こうやって観光客の方たちが戻ってきてくれるのが、何よりの助けになるんです


と優しい目で言ってくれたのが印象的でした。






campeona de hoy


しかしなんだかんだ言っても今回のチャンピオンは彼女。

かわいすぎますね。