どんなおうち? | 英会話らばっ(ワンポイント編)

どんなおうち?

ついこの間、「マッチ箱のような小さな家っていうのはどういうの?」と尋ねられた。

英語では小さな家を表現するのに、「マッチ箱のような」とは言わないが、家が小さいということを表現するのは割合簡単である。

その前に家を小さいというのをどこで言うのかという問題だが、私に質問をした知人はよく、

"What sort of house did you live in Japan?"
「日本ではどんなおうちに住んでいたの?」

と聞かれるのだそうだ。
そして彼女は、

"It was a small house like a box."
「マッチ箱のような小さな家よ」

と謙遜して答えたいらしい。
だけど、実はこれは質問の答えに全くなっていないのである。

日本では、

「どんなおうちに住んでいるの?」

と聞かれたら、

「庭付きのおうちよ」
「ワンルームマンションよ」
「豪邸よ」
「狭いおうちよ」

とこんな風に返す。
これはとにかく何を物語っているかというと、全部家のサイズである。
みんな意識をしているかどうかは疑問だが、

「どんなおうち?」
という質問には、「家のサイズはどの程度」というのを答えることを期待されているような気がする。
だから、英語で聞かれたって、日本風に答えると、

「マッチ箱のような小さな家よ」

という答えになってしまうわけだが、英語で「どんなおうち?」か聞かれたら、まずほとんどの相手はサイズを聞いていない。
じゃぁ何を聞いているのかという話になるのだが、構造や建築様式を聞いている場合がほとんである。

木造なのか鉄筋なのか、マンションなのか一軒家なのか、古いのか新しいのか、1階建てなのか2階建てなのか、と、こういうことを聞いている。
だから、ここでサイズだけを答えると、会話としては成り立たないのである。

とりあえず、適当な答えとしては、「マッチ箱」や「ウサギ小屋」のように、小さい、狭いという表現は忘れて、

"I lived in an old two-story house"
「古い2階建ての家に住んでたわ」

"I lived on the fifth floor flat."
「マンションの5階に住んでいたよ」

”I lived in a new wooden house."
「新しい木造の家に住んでいたの」

もちろん、すごい豪邸に住んでいて、ちょっと自慢したいようなときにはそれこそ、

"I lived in a five bedroom house with a swimming pool."
「プールつきの寝室が5つある家なのよ」

とサイズをほのめかしてもそりゃ構わない。
だけど日本風に謙遜して小さいというのは、きっと質問者の聞きたいことの趣旨から外れていて、会話がそこで終わってしまうように思う。
もちろん、どんなに家が小さいかというのを説明したいときもあるので、それは構造の一環として、伝えるといいように思う。

イギリス人は自分の家に誇りを持っている人も多いので、自分の家を謙遜して悪くいう習慣がない。
だから、あまり謙遜していると自分の住んでいる家が嫌いなんだ、と思われるので要注意である。

さて、私の家もあまり褒めるところはないが、確かに自分にとってはお城ではあるし、愛着もある。
だから、「どんなおうち?」と聞かれたら、イギリス人には迷わずこう答えている。

"My house has potential!!"
「そのうちいい家になるよ!」

でも、それいつ?って聞かないで。(汗)


Blog ranking青
"My blog has potential!" 「そのうちいいブログになるよ!」