2011年サンダンス映画祭監督賞授賞
新鋭ショーン・ダーキン監督による魅惑的な心理サスペンス
マーサ、
あるいはマーシー・メイ
MARTHA MARCY MAY MARLENE
を観て来ました。
森の奥にある施設に数十名の男女が共同生活をしています。
一見、規則正しく生活しているようですが、
ある朝、ひとりの女性マーサ(エリザベス・オルセン)が
思いつめたように施設を出て森の中に逃走します。
マーサは、たった一人の肉親であるらしい姉夫婦の元へ身を寄せます。
しかしマーサは、
全裸で湖を泳いだり、姉が知らない名前を口にしたり、姉夫婦の寝室に突然入ってきたり...
常識では考えられない奇行を繰り返し...
やがてマーサは、姉には黙って2年間身を隠し
カルト集団の農場でマインド・コントロールされていたことが分かってきます。
映画は、常に漂う不穏な空気感の中、
全て間接模写でマーサの身に何が起こっているのかを
過去のカルト集団での生活をフラッシュバックさせながら徐々に浮かび上がらせて行きます。
作品は、敢えて明確なものは示さない構成で
結末も含め全ては観客の解釈に委ねられます。
最近この手の作風が流行りなのでしょうか?
悪く云えば丸投げなんですが、
ある意味、その行間を読むのが楽しみな部分も確かにあります。
万人受けしない作品には違いありませんケド...
ヒロインのマーサを演じるのは、
これがメジャー作品デビューとなる
エリザベス・オルセン
元女優でファッションデザイナーでもある双子の
あの超セレブオルセン姉妹の2歳下の妹なんです。
いやいや、これがデビューとは思えない貫禄の演技です!
とびきりの美人ではないところも合わせて
クロエ・グレース・モレッツ
ジェニファー・ローレンスに続き、
演技派の若手として次に頭角を表すのは、彼女であろうと激しく思います!!!