子宮頸癌ワクチン
・・
という言葉は
あまり好きではないけれど
正式名称は
HPVワクチン
日本では
副作用による
訴訟の報道から
HPVワクチン接種は
相当下火になっています
どの診療所でも
患者さん自身が
よほど希望しないと
接種しない
多くの医者は
HPVワクチンについて
語らず・・
情報にも触れず・・
腫れものの様に扱う
みたいなね・・
今回は
産婦人科雑誌に掲載された
子宮頸癌ワクチンの新たな展開
産科と婦人科 第83巻:6号;672-77
という特集について
紹介しますね
先にちょっと解説
子宮頸癌の原因HPV
子宮頸癌の原因のほとんどは
ヒトパピローマウィルス(HPV)
というウィルスです
ただし
HPVはあくまで
苗字のようなもので
実際には
何百種類もの
HPVが存在します
その中で
子宮頸癌の発症に
関連している20種類前後のHPVを
ハイリスクHPV
と呼びます
さらにその中でも
16型・18型
という名前が付いているHPVは
全体の60%以上を占めているので
要注意人物となります
(磯野家のカツオ君みたいにね・・)
復習記事はこちら
http://ameblo.jp/kyusan0225/entry-11555759752.html
HPVに感染すると必ず子宮頸癌になる?
HPVは現在非常に
一般的なウィルスです
女性の大多数は
一生のうちに1度は感染する
と言われています
約1割程度の女性に
HPVが住み着いてしまい
(持続感染)
徐々にガン化します
HPVに感染するといきなりガン化する?
いわゆる前癌病変
が存在します
異形成(CIN)
と呼ばれ
軽度(CIN1)→中等度(CIN2)→高度/上皮内癌(CIN3)
という様に
徐々に癌に進展します
CIN1やCIN2は
自然に軽快する事も
しばしばあるので
基本的には定期チェックで
経過を診ていきます
CIN3は癌・前癌病変の
区別が曖昧なレベルである事と
自然軽快する可能性が
かなり低くなるため
手術をする事が推奨されています
円錐切除の話はこちら
http://ameblo.jp/kyusan0225/entry-12058184266.html
HPVワクチンって何?
ハイリスクHPVに対する
免疫力をつける事で
HPV感染を防ごう!
というもの
いわゆる
皆さんが子供の頃に受けた
一般的なワクチンの考え方と
同じものです
ワクチンの仕組み
http://ameblo.jp/kyusan0225/entry-11562867085.html
HPV感染を防ぐ
CINが減る
癌も減る!
全員に接種すれば
子宮頸癌が根絶できる!
という考えで
10年くらい前から
摂取を義務付ける国も
ちらほら現れてきました
日本では
2010年に公費助成
2013年に定期接種化
しかし
マスコミの副作用報告報道が過熱し
積極推奨を一時中止する方針となった
ちなみに日本で打てるHPVワクチンは
2価・4価ワクチンという
2種類・4種類のHPV感染を
予防するものです
世界では9価ワクチンも
発売されていて
理論上子宮頸癌の
90%の発症を予防することができます
HPVワクチン訴訟って?
2016年
HPVワクチン接種後に
原因不明の痛みや
意識消失を繰り返す
という訴えを持つ
12人の高校生~大学生により
製薬会社2社を提訴
病名としては
複合性局所疼痛症候群:CRPS
体位性起立性頻拍症候群:POTS
日本でのHPVワクチン接種後の報告では
約890万回接種のうち
副反応疑い報告
2584人(0.03%)
そのうち約90%が回復
未回復の方は
186人(0.002%)
・・・・
・・・・・・
前置きだけで
記事が終わるという
いつものパターンに・・
マスコミ報道の
異常な過熱によって
皆さんにとって
HPVワクチンは
ただただ怖い!
ものになり下がりました
まことに恥ずかしい事ですが
産婦人科医の多くも
報道によって
「HPVワクチンって
怖いんでしょ
もう打たないです」
っていう人が
正直多い
(悪いけど
本当に恥ずかしい話だよね)
でも
副作用報告の数字が高いのか?低いのか?
HPVワクチンとの因果関係が
あるのか無いのか?
そもそもHPVワクチンは
効果あるのか無いのか?
そこまで
きちんと情報を得ないと
本当に怖いものかどうか
わかりませんよね??
次回に続く!
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こちらの記事から
http://ameblo.jp/kyusan0225/entry-12165828159.html
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