こんばんはきゅーさんです


さて、ここ何回か
結構重いテーマを扱っているのですが

今回は


完全に息抜きします


正直、本来のブログ記事とは
全く関係ありませんので
気軽に読んでください


テーマは
外科医がかかりやすい
あの持病です


物語形式で綴ります
登場人物すべて仮名


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外科医に
やつは
ほぼ必ずといっていいほど
やってくる


手術をする時の
直立不動に、顔だけ下を向ける
あの姿勢も

外来診療で
座っている姿勢や


内診台に向かって
かがみこむような姿勢


分娩後の会陰縫合時の姿勢


さらには、月10回を超える当直で
毎度異なるベッドに寝なくてはいけないという
ある種の拷問も


はっきりいって
すべてが、やつを引き起こす原因だ


あれは産婦人科に入局した
翌年の事だった


バイト先の病院で
かなり年上のE先生が、
すでに術着に着替え
手も洗っているのに


「あっ・・しまった
きゅーさん、
コルセット忘れちゃった・・

あれが無いと僕、
一発で腰がだめになるんだよね・・」


そういって
E先生はそそくさと医局(医者の待機室)に
コルセットを取りに行った


なんとなく、その姿を情けなく感じながら


将来あんな医師には
はなるまいと思っていた・・


しかし、数年後
やつは突然やってきた・・


そう・・


やつの名は


腰痛だ・・



その日は
休日の大学病院の当直だった


普段死ぬほど忙しい
大学病院当直だったが


その日は幸い
ものすごくヒマで
医局のベッドでごろごろしていた


ベッドといっても
当時はぶっ壊れたソファーベッドが
無造作に置かれているだけだったのだが


冷蔵庫のジュースでも飲もうかと
そのぶっ壊れたソファーベッドから
立ち上がろうとした時


ぐきっ・・・



・・・・


・・・・


突然のもの凄い痛みとともに

オレの腰は、おじいさんの様に
引けたまま、全く動かなくなってしまった


わずかに腰を動かそうとすると
その度に激痛が走り
全く動けない・・・

このままでは
歩く事もままならない


沢山の事が脳裏をよぎった・・・


今日の当直は
オレだけだぞ・・・

緊急の患者さんがきたら
どうすればいい?

(かなり)みっともないが
腰痛って理由で、上の先生に
ヘルプを求めるか・・


そんな事がぐるぐる脳裏によぎっているとき


ある人物が
医局の前を通りかかった・・


1学年下の後輩で
その名前をYという


Yは背がもの凄く高く
普段ボーっとしていて
何を考えているのか分からない奴だが

研修医時代は、よく飲みにいったりして
仲が良かった

オレにはその時
医局を通りかかったYが


まるで天使の様に見えた・・・


なぜならヤツは
整形外科医になっていたからだ・・


今まで沢山飲み代を奢ってきた借りを
返してもらうのはいつなのか??


今でしょ!(既に古い)


オレはYに言った


「Y・・
助けてくれ
動けない・・」


オレはYの肩を借り
なんとか救急外来にたどり着き

レントゲンを撮影した


出来上がったレントゲンを
さらっと見て

普段ぼーっとしていて
何を考えているか良く分からないYは

珍しくニヤニヤした顔で
オレに説明してくれた

「きゅーさん

普通にぎっくり腰です


やはり


ぎっくり腰か・・・


オレは心底恥ずかしかったが

Yに懇願した


「このままでは
当直もままならん・・

どうにかならない??」


そしてYがオレにくれたもの



コルセットだった


これは
E先生が、かつてつけていた
コルセットか・・


こんな薄っぺらいコルセットで
動ける様になるのか?


半信半疑でつけてみると


なんと腰が動く


普通に歩ける


そのときオレは
コルセットの偉大さを実感する事になった


ちなみにその日
何と緊急帝王切開もあったのだが

コルセットのおかげで
無事乗り切れた・・


それ以来


オレのバッグには

コルセットは欠かせない物になった


さらに


医局のぶっ壊れたベッドも


教授の御厚意で
ニトリの新しいベッドに
買い変わる事になった


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以上

産科医とコルセットでした


こんな馬鹿話は

以後

メールマガジンでやっていきますので

よろしくお願いします