エビリファイ1㎎錠、2016年11月末頃発売の予定 | kyupinの日記 気が向けば更新

エビリファイ1㎎錠、2016年11月末頃発売の予定

まだパンフレットなどはアップできないのだが、いよいよエビリファイ1㎎錠が発売される見込みである。薬価は30円くらいなので1㎎あたりで割高であるが、液剤よりは安価である。

 

注意したいのは適応的には、1㎎液剤と錠剤いずれも従来通り、統合失調症、躁うつ病の躁状態、うつ病の補助療法にも処方可能なこと。

 

おそらく1㎎の剤型「小児期の自閉スペクトラムの易刺激性」向けだと思われるが、添付文書は従来と同じなのである。このように自由に処方できれば、特にうつ病の補助療法として有用かもしれない。

 

うつ病の補助療法では、時にエビリファイ3㎎半錠で十分な人や、1.5㎎でさえ副作用が出る人がいる。このような忍容性の低い人は1mlの液剤も分割しにくいので扱いにくい。(無駄が生じるため)

 

よくこのブログで記載しているが、向精神薬は相対的なものである。今までは1.5㎎は3㎎錠を分割するか細粒でしか処方できなかったが、後者の細粒は今時流行らないのである。その点で、1㎎及び0.5㎎を処方しやすくなった1㎎錠は多少高価だが有用だと思う。

 

来週くらい薬価収載されると言う話なので、今月末、遅れると12月上旬に発売されると思われる。

 

エビリファイ液剤3㎎や6㎎の服用感を患者さんに聴くと、液剤は錠剤に比べやや眠いと言う話である。過去ログでは一般に錠剤や細粒に比べ、液剤になると同じものでも鎮静的になると記載している。

 

それがよく表れているのはリスパダール液とバルプロ酸Naシロップである。この定石的なものは、エビリファイでもやはりそうなのである。

 

「小児期の自閉スペクトラムの易刺激性」にエビリファイ1㎎を処方するとすれば、おそらく液剤の方がより有用だと思われる。