デパスおよびアモバンが2016年10月から向精神薬に指定される見込み | kyupinの日記 気が向けば更新

デパスおよびアモバンが2016年10月から向精神薬に指定される見込み

デパス(エチゾラム)およびアモバン(ゾピクロン)が今年10月頃、向精神薬に指定されるようである。

 

患者さんにとって何が大きく変わるかというと、1か月を超えて処方されなくなることである。今まで、特にデパスに関しては、力価が高い割に投与制限が設けられていなかった。従って、概ねレセプト的なものも考慮すれば3か月処方も可能だったのである。

 

これは、デパスを向精神薬とするかどうか審議された際に、海外で発売されていなかったことが大きい。これはデパスは本邦で創薬された薬だからと思う。なお、デパスは向精神薬だが、ここで言う向精神薬とは法律的(あるいは書類的)な分類である。

 

処方制限が設けられる以外では、薬局、病院における保管、廃棄、記録の扱いが厳しくなることや、国外への持ち出しの制限、個人輸入ができなくなることなどがある。(国外への持ち出しは概ね1日最高用量の1か月分)。

 

なお、今回、ルネスタ、ロゼレム、ベルゾムラなどの眠剤は挙がっていないので、これらは2016年10月以降も3か月処方が可能と思われる。(投与制限がない=いくらでも出せると言う意味ではない。レセプト的には3か月までである)。

 

フェノバール、ベンザリン(併売品ネルボン)、セルシン(併売品ホリゾン)は抗てんかん薬の分類なので、これまでと同様、3か月処方(90日)できる。

 

なお、今回の向精神薬指定は、本来こうあるべきだったものを指定しただけだと思われる。