マンションのセキュリティについて | kyupinの日記 気が向けば更新

マンションのセキュリティについて

結婚後、3LDKのマンションを買った。うちは一戸建てには住まない方針なのである。

これは嫁さんがセキュリティを考えて希望しており、実際、医師の家庭での殺人事件や最近の厚生労働省のOBの殺人事件を見ても、一戸建てに住むことがいかに危険かわかる。今住んでいるマンションは命をかけないと侵入できない構造になっている。

かつて、夫婦2人でセキュリティの高そうな賃貸マンションの最上階に住んでいたことがある。実は、よく考えるとマンションの最上階はかえって危険なのである。侵入者が屋上に上がることはわりあい易しいので、最上階のベランダに降り立つことは簡単だからだ。

僕は最上階なので少なくとも2階や3階よりは安全と思っていた。ある深夜、最上階に上がった侵入者は、ベランダに降り立ち、家の中を物色していた。その後、ガラスを割るために持参してきた石を窓ガラスにぶつけたが、ガラスの中に金属線が入っていたのでガラスは割れたものの中には入れなかった。結局、嫁さんはその音に驚いて大声を出したので、侵入者は脱兎のごとく逃げた。

嫁さん110番して、警察官がたくさんやってきたらしい。どうもそういう事件は当時多発しており、下着狙いか、レイプ狙いだったようである。

うちの嫁さん、まだ新婚だったし、ちょっとありえないくらいの恐怖感を味わったらしい。

この事件、よくよく考えると、どうもうちの日常を良く調べて侵入しようとした形跡があった。なぜなら、その日は僕の当直日で、いないことがわかって犯行日を決めていたように思われるからだ。(たぶん車の有無をチェックしていたと思われる。)当時、僕は当直は月に1回しかしておらず、しかも何曜日にするか決まっていなかった。実に周到で用心深い犯人である。

警察官は本当にレイプされていないか何度もしつこく聞いたという。これも非常に傷ついた体験だったようである。(嫁さんの談話)

普通、女性では、このような事件の際に恐怖感のあまり大声が出せなくなる人もいる。うちの嫁さんは性格的なものもあろうが、隣の住人が目を醒ますほどの大声を出した。そのため、慌てて犯人は逃げていったのである。

その後、警察ではマンション付近の張り込みをしていたようであるが、犯人が捕まることはなかった。ところが、それから何ヶ月かして、同じマンションの他の住居で犯行が起こったのである。同じ犯人か不明だが、その犯人も結局、捕まっていない。

しばらくして、やはりこのマンションは縁起が悪すぎるということになった。そのマンションは入った時からずっと思っていたのだが、なんだか疲れるマンションなのである。僕はなぜ疲れるのかよくわからず、ひょっとしたら、フローリングが硬すぎるのかもしれないと思ったりした。

引っ越したら疲れなくなったので、やはりあのマンションにはなにか謎があるんだと思った。