躁状態と携帯電話代 | kyupinの日記 気が向けば更新

躁状態と携帯電話代

現代社会の躁状態では、携帯電話代が跳ね上がることが多いような気がする。

躁うつ病であれ、統合失調症であれ。

躁うつ病では、他の人たちに電話をかけまくるので、発信履歴が膨大になっている。全員とは言わないけど。

ある人は、携帯電話代が10万円近くになっていたので何をしたのか聞いたら、携帯コンテンツをダウンロードしまくっていたらしい。まあこういう人は、インターネットはしていないことが多いので、通信手段は携帯電話に限られているんだが・・

浪費の内容がかつての躁状態と異なっているんだな。かつては必要ないものとか、高額すぎて普通の感覚では買えないようなものを買ってしまうというのが多かった。

インターネットの場合、通信は今は固定額しかとられないので、高額なケースはあるとしたらダウンロードなんだけど、僕の患者さんではそういう人は経験がない。

うつ状態でも淋しがるというか人恋しがるタイプの人たちは、電話代が多くなる傾向はある。5万円くらいとか。こういうタイプの人たちは、躁状態とかうつ状態が改善すれば、携帯電話代も減少する。

新タイプとして、精神症状の悪化の際に、2ショットダイヤルなのか、有料メールなのか知らないが、そういうのに半ば騙されて膨大な通信料を取られるというのもある。これはメール1通に対し課金されるので、凄い額だ(1ヶ月25万円とか)

明らかに騙されているんだけど、本人はその感覚がないか、料金がそこまで気にならないみたい。この人は依存傾向だったので躁状態ではないのだが、精神症状が悪化しているのには変わりがない。

統合失調症の人の精神鑑定で、

是非を弁識し、それに従って行動する能力は著しく障害されていた。

などの判断をすることがあるが、躁うつ病の躁状態のケースでは、是非の弁別能力は保たれているが、それにしたがって行動する能力が障害されていたといったところであろう。

わかってはいるが、やめられないのである。

参考
携帯電話
妄想と携帯履歴

元気が良くてもお金を使わない人
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