うつ病で障害年金の診断書を書いたことがない | kyupinの日記 気が向けば更新

うつ病で障害年金の診断書を書いたことがない

皆はあまり知らないかもしれないが、「うつ病」でも程度が重く日常生活でも家族の介助を要する場合は障害年金を受けることができる。(参考) この理由だが、うつ病はやはり内因性疾患だからだろう。(統合失調症と双璧と言う意味)

だから非常に病状が重い人ないし、自分でそう思う人は主治医に相談するのも良い。もちろん年金を納めていない人はアウトだが。

僕は未だかつて「うつ病」では1名も新規の障害年金の診断書を書いたことがない。皆、なんとかなっていると言うことだろうね。きっと。(就労とか日常生活のADLの維持という点で) 一方、非定型精神病とか、もう荒廃しているような神経性食思不振症は書いたことがある。前者は1回か2回くらいだろうか?

今は、神経性食思不振症では通らないと言う話もある。僕は双極性障害も新規ではほとんど書いたことがない。たぶん、2~3回くらい。

最も悲しいのは、何年か経てその人に再会し、障害年金を貰うようになっているのを知った時。

僕がずっと以前に診ていたときはきちんと働いていたのに。

ここ10年くらいで最もショックだったのは、初診時の状況の診断書を貰いに来たまだ若い女性患者さんが松葉杖だったこと。彼女は5年以上前に短い期間だけ診ていたことがあった。(普通、障害年金の診断書は、書いてもらう病院が初診の病院と異なる場合、初診時の状況の簡単な診断書が必要)

彼女は飛び降り自殺をして失敗していた。かなりのカワイコちゃんだったのに顔面も重症だったので、少し頬がへこんだようになっていた。それでも治療のせいかそこまでわかりにくい程度だったが、僕は以前を知っているので自然でないことがすぐにわかる。

普通は絶対死ぬ高さであったが、女性の場合、身体的な密度みたいなもののため奇跡的に助かることがある。だいだい航空機事故でも助かるのは普通は女性だ。彼女は松葉杖でしか歩けないが、車椅子にもならず奇跡的に軽症(それでも重症だけど)で済んでいたのである。

彼女と久しぶりだったので少し話をしたが、今はずいぶんと良くなっていると思った。こういう劇的な自殺未遂の後、なぜか以前より精神症状が改善することが多い。これはうつ病圏に限らず統合失調症でもそうだ。

これは僕にはある考え方があり、いつか大きなエントリのついでに書こうかと思っている。