アスペルガーの人の恨みは海よりも深い | kyupinの日記 気が向けば更新

アスペルガーの人の恨みは海よりも深い

統合失調症とアスペルガー症候群の患者さんの表情であるが、おおむねアスペルガーの人の方が良い顔をしていない。いつも不愉快というか、嫌な顔をしているんだな。わりあい落ち着いてきても、表情がいまいちなのはなぜだろうか?とよく思っていた。

もちろんうつ状態だとかそういうのもあるけど、彼らには「恨みの気持」が強いことが関係しているように思うようになった。

普通、「家族への敵意」は、いろいろな精神科疾患でみられるので、特異性があるとまでは言えないけど、本来、器質性の色彩が強いように思っている。だから特に身近な人、家族ももちろん含むが、そういう人たちへの「恨み」、「怒り」、「被害関係妄想」は、統合失調症的とは言えない。

てんかん性精神病だとか、生来に脳に障害を負ったような人はそのような気持が出現しやすい。統合失調症ではそのようなものが出ないかと言うと、そうでもなくて、この傾向にはあまりにも例外が多すぎて、普段は見えない傾向だと思っている。それでもなお、身近な人への恨みや被害関係念慮(妄想)は器質性障害の底流にある。

アスペルガーの人たちは、ある特定の身近な人にそれこそ「海よりも深い恨み」を抱いていることがある。

それは、母親であったり、父親であったり、弟であったり、あるいは担任教師であったりもする。この点でアスペルガーは統合失調症的ではない。同時に器質的色彩が強いと思う。CTやMRIでは見えないけど、たぶんアスペルガーの人には脳に傷があると思うよ。

たまにアスペルガーの人は、特定の身近な人ではなく、漠然と「社会」を恨んでいることがある。時に世間を震撼させるような犯罪を起こすのは、このことが関係しているように見える。

この恨みを減らしていくことが可能なのであろうか?

これは、おそらく薬物療法などではうまくいきそうにない。電撃療法もたぶん良くない。一時的に大人しくさせることができるだけだ。電撃療法は脳に傷をいれることでもあるので、暴力性などの点において長期的にはかえって良くないように見える。

カウンセリングでも相当に難しいと思うよ。(あまりわかっていないで言っているがw)

なぜ、そう思うかと言うと、まさに「人格障害」的だから。今回の医療観察法でも「治療可能な疾患」からアスペルガー症候群が除外されているのでその困難さが窺える。

そういう風に考えると、バッチフラワーレメディのウイローとかホリーくらいしか僕には思いつかない。少しでも良くなりそうなものが。

ウイローやホリーはちょっと触れたことがあるが、よくわからない機序でこのような恨みのようなものを溶かす。ウイローは、恨み、不満、憤慨、復讐心、嫉妬心、許せない気持、ひがみなどのマイナス感情に対し処方され、ホリーは、怒り、いまいましい気持、しゃくに触る気持、腹立たしさなどに処方される。

ただ、あまり考えずに暴力的、触法的なアスペルガーの人に使うと危険だ。なぜなら、好転反応が出て一時的に恨みの気持が強くなり事件が起こりかねないから。レスキューレメディを併用することがどうしても必要と思う。