抗うつ剤の体重増加について | kyupinの日記 気が向けば更新

抗うつ剤の体重増加について

○体重増加を起こす薬物
 トリプタノール
 トフラニール
 他の3環系
 フェネルジン(未発売)
 ?トラニルシプロミン(未発売)


○体重減少を起こす薬物
 プロザック
 ?ブプロピオン(未発売)


○体重に影響を与えないと考えられている薬物
 SSRI
 モクロベマイド(未発売)
 ベンファラキシン(エフェクソール、未発売)
 レスリン
 ネファゾドン(未発売)
 アモキサン


これは、モーズレイのガイドラインによるもの。注目すべきは、SSRIのうち、プロザックは減少を起こす薬物にいれられていること。アモキサンは体重に影響を与えない薬物とされていること。他、精神刺激薬でうつ状態にも使用されるリタリンは体重減少を起こす薬物に入れられている。

ブプロピオンはこのブログではおそらく初めて出てきた薬物と思う。ザイバンという商品名で海外で発売されている、抗うつ剤および禁煙の経口薬。抗うつ作用の機序についてははっきりわかっていないが、再取り込みを阻害し、ノルエピネフリン及びドーパミンの作用を増強させる。 ドーパミンは、タバコのような習慣性薬物と関係が深い。ノルエピネフリンの再取り込みの阻害作用により、タバコの禁断症状を減じるらしい。ニコチンを使わない禁煙薬なのである。

下の図は、急速交代型の時のスライド(当時)。ブプロピオンが最も急速交代を避けられる薬物と考えられているのがわかる。この薬、近いうちに日本で発売になるらしい。抗うつ剤の種類が増えることは歓迎したい。

ザイバン