医療観察法の精神鑑定 | kyupinの日記 気が向けば更新

医療観察法の精神鑑定

現在、医療観察法の精神鑑定を進めているが、もう原稿(鑑定書)を書き始めており、今はやっと本人歴を書き始めたところ。終わったのは、前ふりと家族歴だけ。診断や処遇の内容についてはもう決めているので、書いていけばよいだけだが、いざ始めると、聞き忘れが多すぎ。もうその鑑定入院の病院に3回行き、家族にも1回面接したが、そこに患者さんがいないのは相当に痛い。その病院まで、僕の自宅から30kmくらいあるのである。面接はあと3~4回は必要かと思われる。家族歴は簡単に済むと思うだろうがそうでもない。家族を誰か呼んで、兄弟とか両親とかいる場合は子供のことを聞かなくてはならない。本人が、どの小学校が出身だとか、あるいは小中学校の時の成績はどうで、どのような子供であったかというのはまぁ大切な事項と思われる。


例えば、殺人事件などの場合、小学校時代の担任教師まで呼ばれて、どんな風な子供であったか供述調書が取られている。警察署の人たちもご苦労様ですと言ったところ。しかし、両親や兄弟などのことまで詳しく書かないといけないのがよくわからない。僕は今回も、もうそう若くはない家族を呼び、どんな生い立ちだとかを聞いた。まさに聞かれる方からは、「なんでそんなことを私にまで聞くの?」っていう感じだろう。僕でもきっとそう思う。本当はなんとなくそんなことまでは聞き辛いのである。それでも、今回の医療観察法の場合、家族の精神病の素因などの聞くのは従来どおり重要だが、家族それぞれの性格や本人とどのような関係であったかなど、本人との心の繋がりはかなり大切のような気がする。家族システムみたいなものの良し悪しが、医療観察法の処遇に影響を及ぼすと思うからだ。今週も、日曜日に会いにいかないと行けない。前々回の鑑定では(この春頃、殺人事件)、夜間、就寝前にも診察に行った。この時は隔離室に入れられていたので、一緒に入っていて診察をした。まさにヘトヘトなのである。