パキシルの離脱症状(パキシル その2) | kyupinの日記 気が向けば更新

パキシルの離脱症状(パキシル その2)

パキシルの離脱症状がなぜ出現しやすいかまだはっきりわかっていない。原因として推測されているのが、ムスカリン受容体への親和性が強いこと。ムスカリン受容体への親和性は、例えばデプロメールやデジレル(レスリン)はかなり低い。しかし、パキシルはSSRIでありながら、ルジオミールなどと比べてもムスカリン受容体への親和性が高いのである。パキシルのこの親和性はトフラニールに近いものとなっている。これが、1つの原因ではないかと言われている。


他、パキシルの用量を上げていくと直線的に血中濃度は上昇せず、20~40mgで急峻に上昇する。パキシルの血中濃度は指数関数的?に上昇する。このメカニズムであるが、パキシルはそれ自体が自らの代謝を抑制するらしい。だから増えれば増えるほど代謝が遅れ血中濃度が上昇しやすい。また、パキシルを減量すると、その逆のことが起こる。そのため急にパキシルを中止すると反動が出るという。

パキシルを服用している人は日本国内でも大変な数がいると思う。
彼らがもう良くなったかなと思って自分で中止してみると、離脱症状で大変な苦しい思いをし、やっぱりまだ良くなっていないんだ、などと落胆する。しかし、これは実は病状の改善の有無と別な次元のことが起こっているのである。パキシルは中止するなら、少しずつ計画的に減量していかねばならない。