L-トリプトファン
アメリカでは薬局で処方箋なしに簡単にL-トリプトファンが買える。かなり以前から代替療法としてアメリカではL-トリプトファンが広く使われていた。ところがこの薬物には製造工程で不純物が混じっていてひどい健康被害をもたらした。遺伝子工学的に製造した際に極めて有害な不純物が混入したためだ。(問題を起こした企業は日本企業だった)
当初はL-トリプトファン自体に問題があると思われていたが、後に不純物が問題であってL-トリプトファンには有害作用はないとされた。
現在アメリカでは補助的にうつ病や不眠に用いられている。この薬物もSSRIと同様、セロトニン症候群を起す危険がある。プロザックなどのSSRIとの併用は禁忌とされている。このサプリメントだが、SSRIよりは効果が弱いので、どのような位置づけなのかな?と以前から思っていた。アメリカでも日本と同様、SSRIは普通の薬局では買えない。 医師の処方箋なしでは手に入らないのである。しかし普通の薬局で、L-トリプトファンはビタミン剤やセント・ジョーンズ・ワートと同じように簡単に手に入る。専門家の指導なしで服用できるサプリメントと位置づけられているのだろう。
(これは2003年頃にウエブにアップしたものをいくらか加筆したものです)