ジプレキサザイディス | kyupinの日記 気が向けば更新

ジプレキサザイディス

口腔内崩壊錠。味は甘い。薄い黄色。極めて軽い形状であり、口腔内に入れて服用する。軽く密度が低いのか、おそらく空中で落としても直線的に落ちない。きっと風で飛んでいくと思う。剤型は5mgと10mgしかない。(ジプレキサ錠は2.5mgもある) 


これは比較的最近発売されているが、最初は意味あるんかにゃ~とか思っていた。リスパダールは液剤があり、錠剤と液剤は差があるので存在価値がある。ジプレキサザイディスの場合、口腔粘膜から吸収されて効くわけではないので、溶けたあとに唾液で飲み込む必要がある。一応、服用に水は必要ないとされている。


臨床上、ジプレキサザイディスはいろいろと便利だ。問題点は、最低でも5mg錠なので、せいぜいこの半分、2.5mg程度しか正確に処方できないこと。このジプレキサザイディスで衝撃的な出来事があった。ある少年が自傷行為で自分の手を噛み続け、まさに血がダラダラ。状態的には亜昏迷だと思う。トロペロンを注射してみたら、3Aでも全然効かない。そこで、ジプレキサザイディスの5mg錠を1つずつ服用させていくと、本当にみるみるうちに改善。結局、30mgまで服用させたが。(この患者の場合、自費だったので上限は問題ない) ああいう風に、リアルで数10秒単位で良くなっていくのはあまりみたことがないのでちょっと感動。