教員採用試験の準備をする人の多くは,カウントダウン方式で,勉強計画を立てているようです。
カウントダウン方式と言うのは,例えば,あと200日で教採本番,あと150日で教採本番,あと100日,あと50日と,カウントダウンしながら,その時々で,勉強すべきことを考えるというやり方です。
カウントダウン方式には,残り日数を単純に割り振って,勉強計画を作るというやり方も含まれます。例えば,あと200日あるから,20日ずつを使って1教科(分野)ずつやれば,200日で10教科(分野)できるというようなやり方です。
カウントダウン方式は,結局は,単に残る日を数え,それに応じて,勉強することを割り振るという,機械的なやり方です。
カウントダウン方式は,常に,時間に迫られ,学習する人の主体性はありません。
私は,カウントアップ方式をお奨めしています。
カウントアップ方式とは,まず,最終目標(ゴール)を決めます。
例えば,教採本番の10日前までに,自分は次のような状態になっているべきであると決めます。
教職教養: 教育原理は,XXXで,正答率90%以上。教育法規は,15の主要法規の主要条文を暗唱,あるいは,思い出しながらスラスラ書ける。教育心理は,150問の一問一答を完全に理解し記憶している。教育史は,120問の一問一答を完全に記憶している。
専門教養: (同様に)・・・・・・・・・・
そして,上記のような理想状態(最終目標)を達成するためには,どうすればいいのかを,カウントアップ方式,つまりは,逆算方式で,プランニングしていきます。
例えば,次のようにです。
教職教養: 本番の1か月前までに,教職教養の市販の問題集を5冊以上,解き終わっている。本番の3か月前までに,全国のすべての都道府県の教職教養の過去問を2年間分やり終わっている。本番の4か月前までにXXの参考書をすべて読み,内容を整理し,記憶している。本番の6か月前までに,YYという問題集をファーストチャレンジとして,1冊こなし,自分の強い分や,弱い分野を見極めておく。
つまりは,すべてが,最終目標(理想状態としてのゴール)に行きつくために,その1か月手前ならこのレベルに到達していること,3か月前ならこのレベルに到達していることという風に,各時期での到達目標を立てるのです。
そして,その各時期での到達目標を達成するために,その時期までに何をするかをプランニングしていくのです。
これが,カウントアップ方式です。
従来型のカウントダウン方式では,ただ焦るだけです。
カウントダウン方式では,到達目標が設定されないので,やみくもに勉強するだけです。
カウントダウン方式では,そもそも,自分が教採でどのくらいの得点を取り得るかの予想すらできません。
教採まで,あと何日みたいな日めくりカレンダーを作っても,何の効果もありません!!
必要なのは,最終目標,そして,それに到達するまでの,各時期ごとの到達目標を具体的に掲げて,それを順に達成していくためのロードマップを作っていくことです。
教採に不合格になる人は,このロードマップ作りが下手なのです。
もっと言えば,そもそもカウントアップ方式でプランニングをしません。
旧態依然としたカウントダウン方式で,「なんとなく」勉強をしています。
カウントダウン方式で勉強している人は,カウントアップ方式で勉強している人には,絶対にかないません。
カウントアップ方式を上手く使っている人は,カウントダウン方式でしか勉強できない人に,負けることはありません。
皆さん,来年の夏の教採に向けての勉強は,是非とも,カウントアップ方式で,プランニングして,合格に結び付く準備にしていくださいね!!
応援しています!!
では,また明日!!
河野正夫