今日は昨日宣言した通り、昨日の講演会の内容を
まとめたものをみなさんにお伝えしようと思います!
「REBT心理士と公認心理師法成立以降の心理学教育の展開」
と題して、2016年2月27日(土)、当塾教室にてご講演頂きました。
講演会には20名の方にお越しいただき、教室は満員でした。
お越しいただいた皆様、ありがとうございました。
そして何より遠路遥々東京からわざわざお越しいただき
ご講演してくださった菅沼憲治先生、ありがとうございました。
最初に菅沼先生自身の臨床領域での仕事の経過を、その場その場の
印象に残った出来事や事例を出しながら、教えていただきました。
講題のREBT心理士と公認心理師のことだけではなく、
菅沼先生自身が体験されてきた現場での声をたくさん聞けたことは、
臨床心理士を目指す私にとってはとても貴重でした。
その後公認心理師についてのメリットとデメリットについて詳しく
説明していただきました。全ては書ききれませんが、
私が印象に残った内容をお伝えしていきたいと思います。
まず公認心理師資格のメリットとしては、資格を持つことにより、
人的社会的ネットワークが拡大し、責任と権限を持つことが
出来ることや、それによって経済的自立への基盤が強まることを
挙げておられました。
一方でデメリットとしては、プロフェッショナルリズムにおける
失墜傾向。つまり国家資格というステータスを利用して
悪事を働いたり、公認心理師資格は臨床心理士とは違い
更新制度がないため取ったが最後学ぶ姿勢がなくなる人が
出てくる可能性があるということです。また苦労をしなくなる
ことで人間的な資質や条件が後退してしまうのではないか、
ということも仰っていました。
そしてこのデメリットを払拭するためにコンピテンスを育てる
必要性があるとのことです。このコンプテンスとは社会的能力
のことを指し、コンピテンスを分かりやすく説明すると、
①現在自分が必要としているものは何かを知っている能力。
②その必要としているものがどこにあるのかを知っている能力。
③他者や組織がどんなニーズを持っているかを知っている能力。
④自分は他者や組織に何を提供できるかを知っている能力。
⑤自分の行動の結果を自分で評価出来る能力。
以上の5つに分けられます。このコンピテンスを育てるためには
まずは自分が抱えている問題に取り組みどの程度解決しているか
を知っていることが重要だそうです。
またREBT心理士と公認心理師の違いについても説明して
いただきました。一番の違いはREBTというのはグローバル
スタンダードなセラピーで日本固有のセラピーではない
ということです。公認心理師という資格が日本国内でしか
使用出来ないのに対してREBT心理士は世界各国で
セラピーが出来るのです。そこでREBT心理士になる人に
学んでほしいという学習課題の主要8領域を述べられました。
①人間観…クライエントと自分自身をどう理解するか。
②人間関係論…クライエントとセラピストが共同関係である。
③病理論…健康、不健康とは一体なんなのか。
④パーソナリティ論…REBTにおけるパーソナリティ論
⑤目標論…アドラーに影響された目標論
⑥技法論…CBTと第三の波であるマインドフルネスやACT
⑦発達論…認知の発達を通したラショナルとイラショナル
⑧研究法…REBTにおける研究法
以上の8つです。これらの課題を学び、自分を大事にすること、
そして自分を大事にすることを通して相手を大事にし、
同時に人間一般を大事にすることが大切だということでした。
とりあえず要点を伝えるとこんな感じでした!
終始中身が詰まったお話だったので、まだまだ書ききれていない
内容がたくさんありますが、私の能力では上手くまとめきれません…
後は、井上先生に託すことにします(笑)
少し長くなってしまいましたが、最後まで読んでいただき
ありがとうございました。
それでは、今日はこの辺で(*^^*)